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小説
休日パラダイス! 15



さっきまでの明るい遊園地付近とは違って、駅を降りてから暗い道を3人並んで歩く。


「あー楽しかったぁ!」

『中島って意外とバカで負けず嫌いなんだな!』

「バカは余計だよぉ!;」



俺と中島のやり取りを、神はしんみりと聴いていた。

『おっ、神ぃ!中島にホッケー負けたからって何しおらしくなってんだよ!!』

「いやアンタにさえ負けなければそれで良いんだけど。」
『どゆ意味?』


「君たちはそうやって、いつまでも騒いでいそうだね。」

『あたぼうよ!!!!』








「…誰がいてもいなくても。」








『あ?何か言ったか?』

「なんも。」


また黙り込んでしまう神に多少の違和感を覚えながら歩いていると、十字路へ辿り着いた。


「じゃ、私こっちだから。」

「暗いし家まで送って行こうかぁ?」

「遠慮する。私はいいから磯野を送ってあげるといい。」


なっ、べ、別に暗いのなんか怖くないんだからねっ☆
でもナイス神!


「じゃ。」


そう言って歩いていく神の背中は……何故か寂しく感じた。

『……神!』

「?」


神は立ち止まり振り返る。俺と中島は精一杯の笑顔を向けて手をふった。


『また学校でな!』

「気を付けてねぇ、またねぇ!」



神は一瞬目を見開いて、軽く微笑んで左手をあげた。

「…またね。」











『中島よ。』

「んー?」

『神の奴どうしたんだろうか。』

「そういうのをどうして本人に聞けないのかなぁお前は!」

正論だが、何故か聞けないんだよな……。

『でも、中島も一緒だろ?』

「そうなんだよなぁ…。」


俺たちは同じタイミングでため息をついた。


『ま、その内言いにくるだろ神の事だし!』

「うん…そうだと良いんだけどぉ。」


 

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