小説
正義のヒーロー! 8
次の日。
僕は満たされぬ気持ちを満たすべく、町を歩いていた。
そして、5人程の集団とすれ違った時だった。
「あれ、もしかして昨日のロリコン野郎じゃねぇの?」
「あ゛ぁ?」
自分で言うのもあれだが…絶対俺の事を言っている。そんなつもりじゃねぇんだよこっちは。
ああ、ムカつく。お前ら束になっても僕に敵わないくせに強がりやがって。
「うわっ、ロリコンが移るぜ!」
「誰の事言ってんだよカス。」
「誰がカスだゴルァ!!」
くっくっくっ、ホントくだらねぇ。瞬殺されるくせに意気がってやがるんだ。
僕にやられる瞬間は特に笑えるよ!!!!
―――ドカッ バキッ
「はぁ…。僕に喧嘩売るなら、もっと強くなってくんなきゃね。」
「ち……くしょ…………。」
…ダメだ。やっぱ足りない。何かが足りない。
次だ。次を探そう…。
そう思って歩き出した時だった。
「…お、お兄ちゃん?」
「!!」
振り返って見ると、またあの少女が突っ立っている。
「…何で来たの?」
「だって…その…お兄ちゃんと遊びたくて……。」
「帰りなよ。小学生にいつも付き合ってあげれる程僕も暇じゃないんだから。」
そう言い捨てると僕は歩き出す。決して振り返らずに。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!