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小説
正義のヒーロー! 1









――バキッ ドカッ








「くっ……な、何だコイツ!!」

「チッ、お前…何者だ!!?」



たったさっき僕に歯向かってきた奴等を見下ろす。
答えてやる義理もないが…まぁいい。



「僕…?僕は正義のヒーロー、スマイル様だ!!!!」


「正義のヒーロー?ふ、ふざけやがって!!」
「ま、待て!」


二人組の内の一人は、僕の名前を聞いて顔が一気に青ざめる。
くっくっく…これだから有名人はつらい。


「スマイルって…あの、血の鬼狼(チノキロウ)と言われる最強の不良のことか!?;」

「くくっ。いかにも。だがな、僕は不良じゃない…正義のヒーローだ!!!!」


「ひ…ひぃぃ!」

「い、行こうぜ!!」




そして二人組は去っていった。

……つまらん奴等だ。













何故僕がこんな風になったのか…それは中学1年の頃へ遡る。


入学したての時、僕は虐められていた。

「何だよその顔は…ムカつくんだよ!」
「自分がイケメンだと思ってんのか?」

寧ろ僕は、自分をカッコいいなどと自惚れた考えをした事はない。むしろ、鏡を見るのは好きじゃない。

好きな女の子を取られたとか言うけど…僕は女の子に近づいた事などないよ。


虐めは最初は可愛いものだったが、段々とエスカレートしていった。

最終的には、クラス…いや、先生も含めた学校中のみんなから無視されていた。


その時に俺は思った…










ダメだコイツら。



 

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あきゅろす。
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