小説
恋よ来い! 6
「…磯野くんは、やっぱり優しい人です。」
『ははっ、そんなことねーよ!』
「いいえ、優しいです。中二病も伊達じゃありません。」
え、今のって褒め言葉?褒め言葉として受け取っていいやつ??
「私、磯野くんの事…もっといっぱい知りたいです。趣味とか、好きな食べ物とか、好きな…人とか。」
『…!!?;』
う、うる目で困り顔をするな!!
萌え…いやいや、可愛いな。
でも、どうしてそんな事を聞くんだろう?
「あの…磯野くんには、好きな人は居られるんですか?」
いっぱいいっぱいなのが表情で分かる。
『えっと………。』
俺はなんと答えたらいいのか分からない。
「いるん…ですか?」
いない。でも、俺の口は決してそうは答えない。
『…分から、ない。』
「…そうですか。」
メガネは、安心したような…それでいてより不安そうな顔をした。
「…私。」
それでも、意を決したように俺を見るメガネから、俺も目を離せない。
「私、磯野くんが……好き、です…。」
『…っ!!!?;』
イマ、ナンテイッタ…?
「…それを、伝えたかったんです。うぬんだら星人である磯野くんに…。」
そうだ、俺はうぬんだら星人。
って、そうじゃなくて!
メガネが俺に…告白!?;
「…もし、私とお付き合いしてくださると言うのなら……4階のうぬんだら教室に来て下さい。…待ってます。」
メガネはそう言うと、俺の腕から手を離した。
すると、俺は元いた教室へと戻る。正確にはみんなが急にまた現れた。
だがそこに、メガネの姿はない。
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