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過労熱(イナゴ)神童×京介
何だか、剣城の様子がおかしかった。
ふらふらしているし、蹴るボールの威力も弱い。
顔も赤いし、目も潤んでいる。可愛くて、からかってみたが反応も鈍い。
「………………っ」
「……剣城、大丈夫か? 」
「ふぇ……?大丈夫ですよぉ? 」
やはり、反応が鈍い。休んだ方が良いんじゃないかと言おうとしたとき、剣城の体がぐらりと俺の方へ傾いた。
「!?剣城、大丈夫か? 」
「っ…………はぁ……はぁ……」
「剣城?……おい神童熱はあるのか? 」
井吹に言われ、剣城の額に手をかざすとかなり熱かった。
「熱がある…………皆は練習を続けてくれ、剣城は俺が見るから」
ついてこようとするものもいたが、天馬によって止められていた。
部屋につくと、すぐに剣城がいつも部屋で着ている服を着せベッドに寝かせた。
剣城は時折、咳をしながら苦しそうに眠っている。
前髪をどかし、そこに濡らしたタオルを置くと少し楽になったのか呼吸が僅かに落ち着いた。
「……剣城……」
心配でたまらない。というか、気づいてやれなかった自分に腹が立つ。
携帯の時計を見ると、お昼頃だったため、食堂へ行くと、天馬が薬と俺の昼と剣城の昼であろう物を渡してきた。
「剣城、大丈夫ですか……? 」
「……少し、落ち着いてきている」
そうつげると、安心したような笑顔になり俺に礼を言うと、走り去っていた。
部屋に帰ると、剣城は起きていて、天井をぼーっと眺めていた。
「剣城?……大丈夫か? 」
「……頭、痛いですけど……だいじょぶ……です」
「大丈夫じゃないだろう。……タオル、濡らしてやるから」
額に乗っかっているタオルを手に取ると案の定乾いていた。
もう一度濡らし、剣城の額に乗せると、気持ち良さそうに瞳を閉じた。
「…………」
「大丈夫みたいだな、少し別の場所に行ってくるから…………剣城? 」
ひとまず、このへやを出ようと剣城に背を向けると、服の裾を剣城につかまれた。
「……行かないで……お願いだから……」
熱のせいもあり、顔は赤く染まり、目は涙により潤んでいた。
熱を出すと、弱気になり人に甘えたくなると言うが、こんなにも剣城はあからさまになるのか。
「…………分かった。行かないよ」
剣城の手を両手で包みキスをすると、安心したように微笑み五分もしないうちに剣城は寝てしまった。
「…………危なかった」
思わず剣城を襲いそうになってしまった。
end
すいませんすいません!!
こんなんで、良かったでしょうか……?
受け取っていただけたら、嬉しいです!!
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