エロスが降臨しない件
嘘、何処が真実
今日は一年に一度、嘘をついても許される日。
まぁ日常に嘘は必要なのだが、今日は何やら特別な日らしい。
「陛下、少しだけお話しがあるのですが…」
「いきなり何だ、ジェイド」
陛下は知らないのでしょうね。今日がエイプリルフールだと云う事を。
「サフィールが自害を図ったようです」
「何だと!?」
私が真剣に彼の目を見詰めて云えば、彼は信じたようだ。
おいおい、信じるなよ。サフィールは残念ながらまだ生きてますよ。
「最近彼奴、おかしいと思ったんだよ…」
えぇ!?
何真剣になってんですか?サフィールがおかしかった理由は私が徹夜させたからですよ。
断じて自殺の計画を立てていた訳じゃないですから!!彼は今私の執務室ですまきですよ。
「どうやらサフィールは自ら毒を飲んだようです。調合した痕跡が残されています」
「毒、か…」
うわぁ…、陛下ったら今にも泣きそうな顔してますよー。エイプリルフールとは云え、此処迄くれば罪悪感がありますねぇ。
「サフィールに面会は…」
「出来ますが…」
「ちょぉっと待ちなさぁぁあぁぁぁあぁあい!!」
ばーん。
あーあ、駄目じゃないですか。全てが台無しです。陛下はきょとんとして、放心状態です。
「ジェイド、どう云う事だ」
「陛下、今日はエイプリルフールですよ」
「!!」
エイプリルフールと云われて気がついたのだろう。敏感な方の筈なのに、こう云う所だけは鈍感ですねぇ。
「じゃぁ今迄のは全部、」
「はい、嘘ですvV」
「ちょ、おまwww」
陛下は信じ込んでいた自分自身を笑っていた。ゴキブリ並みの生命力なのだから毒飲んだくらいで死ぬような奴じゃない事ぐらい、分かっている筈なんですがねぇ。
「しかし、サフィール。私のすまきから出て来るなんて度胸ありますねぇ…」
「ちょ、おまっ!!止めなさい、ジェイド!!陛下っ!!」
「俺シラナーイ」
「うぎゃぁあぁぁぁあぁあ!!」
かくしてエイプリルフールは終わりましたとさ。
fin.
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4月馬鹿な私(^ω^)
今更この小説の存在を思い出すwww
フリーでしたがフリーは終了しましたのでご了承下さいますようお願いします。
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