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Dream1
Act.6 父の提案


綱吉がマフィア関係の人間に襲われて数日が経った。彼は前よりも臆病になっていた。
無理もないが、どこか行く度に後ろについて来られるのは束縛されているようだった。







そんな生活が続き、見かねた父・家光が一つの提案を持ち出した。


「なあ葵、お前イタリア行かないか?」

「――イタリア?」

たまたま綱吉が母と買い物に行っていて傍に居ないので、葵は久々にゆっくりと読書を楽しんでいた。そんな至福の時に父の発言は彼女に混乱を招いた。


「ああ、この前ツナが襲われただろう。お前も勿論危なかった。」

コクリと頷くと、父は更に険しい顔つきになる。


「お前は賢いから気付いていると思うが、俺は【ボンゴレ】というマフィアの幹部だ。これからもこんな事は有り得るだろう。だが、俺はもう二度と起こさせたくない!」

「……わたしもツナや母さんが危ない目に合うのは嫌」


滅多にない父の真剣な表情と言葉に、葵の心にもその熱意が響いた。父も娘の瞳に宿る炎の強さにフッと満足げに笑んだ。


「そこで葵にはイタリアへ行って強くなってきてほしい。強くなったお前が俺の居ないこの家を守ってくれ」

「…わたしが?」

「情けない話だが、俺はあまり9代目の傍を離れられない。お前が頼りなんだ。イタリアへ行けば奴らは日本の二人よりお前を狙うだろう……つらいかもしれないが――――頼む!!」

あぐらをかいた両足に手を置き、父は深々と頭を下げた。













―――葵は人生の分岐点に立たされた



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あきゅろす。
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