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繚蘭学園
3
AM.7:30

「真尋ちゃん遅刻するわよ〜。弥尋ちゃん、尋騎もホラ、起こしてきて。」

階下から聞こえるのは真尋と弥尋の母親が朝からテンション高い声をあげている。
明るくとても三人の子供を持つ様には見えない櫻井家の紅一点の若々しさで近所でも評判だ。

言われなくても起きている。

朝は滅法弱い。
目は開いていても朝日の眩しさは碧眼故に人より眩しく感じられる。

それを知ってか、全面遮光カーテンの真尋の部屋は常に薄暗い。

「…起きろ。」

「……わかってるよ。まだ目が慣れないんだよ。」

人の気配に気付き、それが弥尋だと思うと途端に気分が悪くなる。

嫌いじゃないけれども、満足させてくれない餌は用はない。
そうは思いながらもまだけだるい身体をベッドから起こし、渋々支度を始めた。

私立繚乱学園高等部は櫻井家からそれ程遠くない。
母親の真尋に対して過保護気味なことから弥尋と通うことが日課だ。

中等部からエスカレーターで高等部までは一貫した通学制の男子校。
全てはこの学園に入ってから歯車が狂っていた。

詳しくいえば去年の春休みからだ。そこから真尋の内なる本性がメキメキと樹立していった。
そう。男と付き合い、男を知って、性的暴力とまわされた時からおかしくなっていた。

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あきゅろす。
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