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繚蘭学園
12
息継ぎの出来ない金魚の如く、パクパクと唇の端から空気を求め足掻く。

「やめろ…っよ!」

「何だよ!真尋がおかしいから気付け薬としてやってやったんだろ!」

振り払いながら口を袖で拭う。同じ顔にそんなことをされても嬉しいわけがない。ましてもう二度と関係を築きたくない相手だ。
怒りをぶつける弥尋にムッとしながら身を起こしてベッドの端へ移動した。

「何?何か取られた?それとも何かされた?いつもみたいにバカにしろよ、それでオマエは満足なんだろ?いつもオマエが何かを仕出かせばケツ拭ってやってるだろ?黙ってたらわかんねーんだよ。」

普段絶対といっていいほど真尋に服従し、刃向かうことのない弥尋が目くじらを立てまくし立てる。
あの日、あの時のことに罪悪感を感じで今まで大人しくていただけだ。
ここぞとばかりに対等に腹を割って話す機会を伺っていたに過ぎない。


「…ないんだよ。」

素っ気ない返事を返される。ただ一言いうなり嘲笑うかのように吐き出された台詞は更に弥尋のイライラを増幅させた。

「何が?」

「…僕の価値。全部盗まれちゃった。見て見ぬ振りしていた弥尋ならわかるよね?こんなこと母さんにも言えないし、…ねぇ、弥尋なら僕を幾らで買う?」

「……。」

真尋は空を見上げ震えた声色で問う。

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あきゅろす。
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