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繚蘭学園
11
それを見てやっと弥尋もピンと来たのか、自室を確認しに向かった。


―――

「……ない。」

真尋の顔色が青ざめていく。無くなっていた。
引き出しを全て開け確認する。
警察が来た時は事情聴取されるだけでウンザリだったので気づかなかった。

『何かまたありましたら連絡して下さい。』

そう事務的に言い残した警察は仕事を終えたらさっさと帰っていった。
…が、その何かがあったのだが言うに言えない。

母親も知らないだろう。知るわけがない。
何かを買おうと思ったわけでもないが、無くなると不安になる。

汚れた代償に獲た金が一枚残らず無くなっていた。

「………。」

「真尋…?入るけどいいか?」

ノックの後に、弥尋が入ってきた。弥尋の部屋も散々だったが真尋の部屋も荒れていた。

「……ひどいな。俺の所も同じようなもんだけど…まひ…ろ?」

「………。」

「何?……。」

散らかった部屋を見て苦笑するが、真尋は虚ろに目を泳がせ、口許は何かを言いたそうにわななく。

瞬きの回数もそうだが落ち着きがない。

「………。」

「何だよ、黙ってたらわかんないんだけど?双子でも何でもわかると思うな。」

ドスン――。
ベッドの上に真尋を押し倒し、何も口を割らないことに腹を立てた弥尋が乱暴に口づけた。

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あきゅろす。
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