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香蘭学園
4
真壁一至(マカベ・カズシ)がそこにいた。
私立香蘭学園の保健室のアイドルというだけあって、人を引き付けるオーラを放っている。

「つか、なんで真壁チャンいるの?」

「あ、ここウチの親が経営してるから非常勤で狩り出された。お前達こそなんでいるんだよ…。」

面倒臭そうに返答し、藍が見ている先を真壁が覗き見ていた。

「…アレ、南条?さっき運ばれたのヤツだったんだ?」


緊迫した空気を破るように真壁が硝子の向こう側へズカズカ入っていく。

取り残されじっとその様子を眺めていると、直ぐに真壁が戻ってきた。

「ハァ…、成る程ね。」

真壁が溜め息を吐くと、背中がザワつく。
聞きたくないコトを言われるんじゃないか、恐怖で身体が震える。

「…平気じゃねーの?」

真壁に肩を叩かれると安心して涙が引けてきた。

「ホント?浬、いなくなったら…どうしようかって…。」

「まぁ。後は神のみぞ知るってヤツ?」

「ど…ゆ…コト?」

「南条がしぶときゃ生きるし、ダメなら死ぬんじゃねーの?」

「真壁チャン…今は冗談通じないから…。望田、南条は平気だから元気だせよ。」

さらっと毒を吐く真壁に苦笑し、日狩が慌ててフォローをいれる。

「アハハ、悪い。ま、大丈夫だって。」

信用していいものか、藍は無意識に真壁を睨み付けていた。

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あきゅろす。
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