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香蘭学園
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例えそうであっても、日狩から聞きたくなくて耳を塞いでいた。

「朔チャンはわかっていないだけだよ。」

「何がだよ!…やめっ!」

日狩が鼻で笑いながら朔夜に近づくと、簡単に両腕を片手で一纏めにされていた。

「っ…何のつもりだよ!っざけんな!離せよ。」

「この状況で俺が離すと思う?」

全身の力を振り絞り抵抗はするものの、力の差を見せ付けられ振りほどけない。
それどころか、日狩はスーツのネクタイを外し、片手で器用に朔夜の両腕を拘束していた。

「…悪ふざけかよ?一発殴らせろ!」

「何が?」

ジタバタしても全く外れてくれない。
それどころか擦れてヒリヒリさえする。

「ちょっ…んっぁ…。」

日狩の顔が近づくと視界を遮られ唇を奪われた。

「煩い唇…。少し黙れ。」

押し倒され、ギュッと目を閉じると、日狩が顎を掴み啄む様なキスを何度も繰り返す。

舌が唇を嘗めると、ヌルリと咥内に侵入して来た。

「あ、…ぁ、ヤメ。」

歯列を割り、逃げる朔夜を追い詰める。
その間に、服の裾から日狩の手が入ってきていた。

「んっーぁ…。」

朔夜の胸を指先で刺激され、真っ赤に色づく。

「朔夜…やっと会えたな…。」

唇が離れると、耳元で熱っぽく囁かれ首筋に舌を這わされる感触に身震いした。

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