香蘭学園
32
藍はそれから目を離せない。高鳴る心臓を抑えるつけるようにシャツの上からギュッと握りしめた。
「あ…ぁぁッ……あ゛…や、い…。」
飴が塞ぐ皮膚との境目に浬の舌の感触を感じると、一際沸騰する血の気が一点集中しはじめた。
ゆっくり溶かし、たまに舌先が括れを掠め舐めあげ、ゆっくりそこから異物が出ていく。
あと数センチ、あと…数ミリ。
舌で軸を押し上げ、粘膜を擦りあげ、根元に食い込んでいた紐を浬が素早く解く。
「やぁぁ―――い…イクッ!!」
床にカコンと落ちる音を響かせ、後ろの振動を感じながら同時に燻り続けていた欲望が爆ぜた。
「あっあっあっ……止まらないよ…。」
止まることを忘れたように吐き出される欲望は浬の唇を濡らす。恍惚な表情でイキ続ける藍を上目でみあげ後ろに穿たれたコードを一気に引っ張り抜き取った。
「あっはっ……。」
抜け出たものを投げ捨て、浬が喚く藍を抱き寄せ首筋に顔を埋める。
「…もう…、大丈夫。…大丈夫だから。」
強張る藍の身体は浬の抱擁で落ち着きを取り戻し、早くなった呼吸が平常に戻っていく。
「……カメ…ラ…。」
「……?…あぁ。」
藍に言われ、さっきからずっと視線を感じる先にある一台のビデオカメラを浬が横目で確認した。
ライブ中継し、ネットで流していた機械は今の藍と浬もレンズで記録している。
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