香蘭学園 23 眉間に皺を寄せ、歯をくいしばるが悔しさのあまり耐えていた涙が藍の瞳からこぼれていた。 ドクン―――。 心臓が沸騰しそうな勢いで脈打ち、内側からなにか得体の知れない疼きが沸いて来る。 「あっ…あ、っ。…ぁ。」 縮んでいたモノが一気に張り詰め、血管が壊れそうになるんじゃないかと錯覚しそうになる。味わったことのない強制的に快感を増幅させる何か、それは――。 「…インポの父サマのトコから先日失敬してきたんだ。…強壮剤。よく効くらしいよ?熊胆と…何かわからないけど買うと高いんだって。」 「あっ、あっ…。」 全身がドクドクと高まっていく。人の声が聞き取りできず、耳につくのは自分の心臓の音だけだ。無意識に内股を擦りつけ股間の昂りを治めようとした。 「さすが、後ろからの吸収は早いね。」 「はしたない…何故浬サマはこんなヤツに肩入れするんだろう。」 勝手に各々の感想を述べ、くいっと藍の顎を持ち上げる。唇の端を噛んでも熱い吐息は漏れ出す。それに続き収拾つかなくなっていた。 「あぁ、本当にはしたない。」 「ア゙ッ…。」 綺麗に剃られた股間を撫で付けられればギュッと性器を握られ、藍の眉間に皺が寄る。尖端の丸みに素肌ではない指の感覚。医療用ゴム手袋らしきものを嵌めてまた違う誰かが立ち上がるものに手を延ばし無理矢理上下に扱く。 「あっあツ…。」 だが、絶頂はやって来ることはなかった。 [*前へ][次へ#] |