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香蘭学園
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それは浬でも、浬の誕生日を知るものならばわかり得ることだ。肝心なのはその先である。

「何で例が<つ>と<ち>なんだ?そこが一番重要なんだと思う。」

「……それもそうだな。例としてはそんな中途半端な文字を選ぶ必要はない…な。」

日狩に意外な盲点を指摘され、浬も数字を手当たり次第書き込んで行く。

何故例題が母音ではない子音の、それも中途半端な文字なのか…。

イライラしながらトントンと指先で机を叩く、なかなか答えが出てこないことがもどかしく焦りが出る。

それは授業中も続いた。
あともう少し、もう少しで何かが閃きそうだ。

授業と授業の間に藍にメールを打ちつつ考える。

「あー。次、英語だ。予習やってきた?」

クラスの誰かがぼやくのが聞こえると三人はハッと何かに気付かされた。

何故今まで気づかなかったのだろうか。アルファベットを書き出していく。
AからZまでに数字を1から順に数字に変換して浬の名を数字かすると簡単に答えが出た。

「…答えは85…111989、調度9桁。」

この法則だとヒントであった<<つ>はTSUを組み合わせた201921、<ち>はCHIの389で例と一致している。

「…で、合っているのか確認しようぜ?」

三人で一斉に携帯を開き、パスワード欄に出たばかりの答えである85111989の数字を打ち込んだ。

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