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香蘭学園
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それは単に嵐の前の静けさであり、これから藍の身に起こる悲劇の幕開けにすぎなかった。

その日の夜。すぅすう寝息を立て藍が眠る中、浬は一人机の上のパソコンに向かっていた。

オフィシャルサイトの香蘭学園をクリックしリンク先のファンクラブと称された頁を開く。此処を開いたのは二度目だ。

そこには朔夜と日狩のサイトまであり、試しに朔夜のサイトを覗けば可愛らしいイラストなどが飾られている。見た感じ普通のファンサイトの様だ。

特別面白いわけでもなく、ファン同士がワイワイと勝手にちやほやと朔夜を持て囃しているだけのようにも見えるが、それはそれで朔夜のファンは楽しんで満足しているのだろう。

一通り目を通し、浬のファンサイトである『KーNET』に移動した。

手始めに一般公開用掲示板に目を通すと、最新記事がつい一時間前に更新されている。

ハンドルネームは『SEA』これだけでは誰が書き込んでいるかはわからない。

SEA『――やっと明日決行ですね。』

管理人『詳しいことは裏でお願いします。ここに書いて妨害されても困るんで。』

前後の話が全く見えて来ないやりとりだった。何かが明日起きるのかはわからないが良くない予感がしていた。

昼間、日狩と朔夜が言っていた裏頁はすぐに見つかったがやはりパスワードがかけられ閲覧は不可。
念のため浬は自分の携帯に『KーNET』をブックマークさせる。

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あきゅろす。
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