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香蘭学園
5
夏休みに色々あったので浬は必要以上に心配性になってピリピリしている。
守れなかったことに罪悪感を抱いているのか、藍の身を一番に考えていた。

「見せて。」

「本当に大丈夫だっ…て。」
部屋に戻ると着替えをする間もなく、指先を見せるように言い咎められる。
血も出ていないし、薄皮が何枚か切れただけで大事には至っていない。

「…ね、だから大丈…夫。」

「ならいいけど…。」

抱き寄せられ、鎖骨に形のイイ唇が押し当てられると体の中の血が沸騰しそうなほど心臓が高鳴った。
痛みのなかった指先にも舌を這わされ、綺麗に舐めとっていく。

「このまましてイイ?やだったらちゃんと抵抗して。」

下肢に腕が伸ばされ、浬の熱っぽい視線と吐息に煽られる。その状況でノーともいえるわけがない。

久々に浬が誘ってくる。本当は誘いたかったのに、怖がらせたくなかったがために我慢していたのだろう。
浬以外を知ってしまったあの最悪な日から片手でゆうに数えられるくらいしか体を繋げる行為もしていなかった為、藍も素直に頷いた。

「ん…んッ…。」

「制服、皺になっちゃうね。」

ベッドに押し倒され、唇を塞がれる。荒々しさの中に愛しさが溢れ、もっとと舌を絡ませた。

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