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香蘭学園
21
カシャ、カシャ。

「女神様降臨ッ!やっぱり僕の目に間違い無しッ!」

「……。」

「もうこの美しさは写真じゃ伝わらないね。」

「あぁ、なんて素敵なんだろう。生きていて良かった。」

何度もフラッシュが焚かれ目が眩むような眩しさに朔夜が呆れたように笑う。

「女王様、僕を踏んでください!」

「こうか?」

グリグリ踏んでやると喜ぶ目の前の生徒ははっきり言って気持ち悪い。

それより、無理矢理押さえ付けられ着替えさせられたどこぞの女子生徒用の制服がカナリの嫌悪感を抱かせる。


「もう帰りたいんだけど…つか服返せ!」

「あ、やっぱり下着も女性モノの方がいいですよね。」

ヒラヒラのレースがついた面積の少ないそれは目眩がするほどのシロモノでハァハァと荒い息をしながら指で目の前にチラつかせられた。

「無理無理無理!ってか、俺は女じゃねーって!」

「知ってます。…二次元の女性は好きですが三次元の女性には興味なくて、男の子でも榎本君は僕達のハートにドキュンなのです。」

日本語かと疑いたくなるような言葉遣いは国語教師が聞いていたら即文法からやり直せと添削されるに違いない。
そんな事を考える余裕もなく下着に手をかけられる。

下着だけは私物だ。
それに手をかけられる事は則ち、アレも披露されてしまうだけでそれだけは避けたい。

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