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香蘭学園
20
今まで色んなタイプの女性と交わったことがあってもこんな仕打ちは初めてだ。

「ハハ…アンタみたいな女、別にキライじゃないぜ?」

「あ、効いてきた?」

ピッとブレザーのポケットから四角いアルミ製のモノを取り出し唇でくわえると彼女が微笑む。


「は…アハハ、最悪。…俺も嘗められたもんだぜ?」

それは何も語らなくともその正体は何だかはわかっている。


ふらつく足元と欲に支配されかけた体を拳を握り抑制した。

ダンッ――

拳が壁を殴った。

「誰がこんなブサイクとするかよ?…俺は好みのヤツしか抱きたくないぜ?」

「……ヒッ。」

壁の一部が凹み、回りの塗装がパラパラと床に落ちていく。
本性を表した日狩は鋭い目つきで牽制するが、虚しくも本領発揮できるほどの力はない。

「…何よ!別に既成事実を作ってあげても構わないけど?ウフフ…。この学校の生徒の親ってお金はガッポリだし。」

「…は?何言ってんの?」

「だから…。」

日狩のネクタイを掴むとギュッと唇にくわえていた連なるアルミ袋をブレザーの胸ポケットに捩込んだ。

「…そんなに俺とヤリてぇの?」

今まで何人もの女性をゾクゾクさせてきた低い声で囁く。
昔の勘が蘇る。
荒れくれていた時の隠しつつ表面化されなかった朔夜の知らない裏の顔に変化していった。

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あきゅろす。
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