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香蘭学園
11


「ほら、我慢しなくていいよ。」

ベルトのバックルが外され、ジッパーを開ける音。汗ばんだ素肌にジトつく空気が纏わり付く。

「嫌ッ!」

「そう?嫌って言いながら…これ、キスマークでしょ?慣れてるでしょ?」

ジーパンを膝までおろされ、絢斗が指差したところは太ももの付け根には夏休み前に浬につけられたものがうっすら残っている。

「バレバレだよ…。」

絢斗は薄ら笑いを浮かべ、浬の残した跡の上から新しく証をつけ始めた。

「もう…やめて。」

やっとのことで出た言葉。怖くてこの場から逃げ出したい気持ちでいっぱいなのに震えが止まらず逃げるに逃げられない。

何度も傷つけた治りかけの腕の傷が開きかけピリピリ痛む。

眼のふちに涙が溜まり目の前がかすんでくる。


「ヤル時いつも何て呼ばれてる?再現してあげるよ。」

一つ一つの台詞に含みをもたせ嘲笑う。
怖くてマトモなままではいられない。

「…藍……、ってヤル時は呼ばれてるのかな…。」


パンツが脚をつたう。

「い…っ。」

「痛い?大丈夫、それ以上にカレよりよくしてあげるから。」

何か冷たい液体を纏った指でこじ開けられ、無理矢理に快感を紡ぎ出すように掻き回す。
全く望んでいない快感は苦痛と屈辱でしかない。

目線を背け、集中しない様に手の平に爪を立てた。

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あきゅろす。
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