香蘭学園
31
微かに見えた浬は着痩せするのか、細いのにちゃんと筋肉がつくところは付いている。
藍は後ろから抱かれ、浬の肌が密着する感触に赤面させていた。
「やっと捕まえた…。」
肩に触れる浬の唇が動くと、お湯が波紋を描く。
「ん…ッ。」
「振られたらどうしようかと思った…。」
体が熱い。脳ミソがとろけそうな深く染み入ってくる浬の声色。
「…ん、俺出るッ!」
これ以上、ココにいたら逆上せてしまう。その場をやり過ごしたくて浬の腕を摺り抜け、先に上がっていた。
嬉しいのは、藍も同じ。
ただ、好きになったのが同性だったというくらいしか違いはない。
が、具体的に男同士、付き合うとなると、何をしたらいいのかわからない。
でも、それは二の次で舞い上がっていた。
「藍?」
浬が名前を呼んでくれるだけで胸が躍動する。
浬の部屋に行くと、ベッドサイドに座らせられていた。
「ほら、また髪乾かしてない!」
タオルドライされながら浬に凭れかかかると、すぐに唇を奪われる。
「…誘ってる?」
藍にしたらそんなつもりは全くない。
ベッドに仰向けにさせられ、更に深く浬の舌が歯列を割り口腔に侵入してくる。
「んっ…。」
鼻に掛かった甘い声が藍から発せられ、その間に浬の指が服の隙間から入っていく。
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