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香蘭学園
11
食事を終えると、周りにいた生徒たちがいなくなっていく。

もうすぐ、朝のS・H・Rの始まる時間。

「職員室まで送るよ。」

「え、あ…ハイ。」

「場所わからないだろ?」

「どうもスイマセン。」

どうも調子が狂う。
同室というだけで、素性も大して知らない浬に優しくされると思うと困ってしまう。

慌ててトレーを返却すると、大人しく浬について行っていた。

浬にエスコートされながら、職員室前まで送ってもらう。
その間に、廊下を行き交う生徒たちに冷たい視線を受けていた。
そんなことは全く知らないまま第一日目が始まった。
―――2-A

「今日から新しい仲間が増えた。望田藍君だ。」


藍のクラスの担任だという教師の後に続いて教室に入る。

「どうも、望田藍デス。宜しくお願いします。」

藍が、お決まりのように挨拶をしていた。

シンと静まる教室、これからクラスメイトになる生徒が挙手していた。

「彼氏トカ居たりするんですか?」

その言葉を皮切りに、辺りがざわつく。

「アハハ、いないなら俺が立候補するワ。」

「カワイイ〜。」

次々と質問が飛び交う。
ココは男子校。もちろん生徒全て男だ。
そんな質問鼻から相手などはしたくないが、笑顔で乗り切った。

「…望田君、困ってるみたいだからやめなよ。」

今まで黙って見ているだけでいた小柄な少年が藍に助け舟を出してくれた。

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あきゅろす。
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