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短編小説




俺の親友は、中学の時の初恋の相手を高校を卒業して、社会人になった今でも好きだと言う。


実際、中学までは付き合っていたが、彼女が遠くの高校に行くとかで、二人がどっちも納得して別れた。



それから、彼女とは何にも繋がりはないと思う。
中学から、高校、会社とずっと一緒だった俺が言うんだ。間違いない。



さぁ、何で俺がこんな事を言うのか、それは、親友である深河の死期が近いからである。


















恋に恋をする












「なぁ、佐条お前毎日病院来るけど暇じゃねぇの?」


「問題ない。課長にいったら、残業しなくていいから、存分に傍にいてやれだとよ」


「ハハ、それは俺が愛されてんのか、それとも佐条が無能なのか?」


「さぁな。」






俺は、毎日病院に通っている。たまたま病院に来た時に深河の両親に言われた。
“深河の体は限界で、いつ死んでもおかしくない”
って。


だから、俺はなるべく深河の傍にいる。
アイツの最後になるかもしれない言葉を聞き逃さないために。
いつでも隣にいたんだ。


死ぬ時も、傍にいたい。



一番近い友達として。














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