Heavy smokerbaby once more cry.
未提出の訳
ガラガラガラ………
「失礼します。桐屋先生は、いらっしゃいます…「ああ、小椋こっちだ」……か…」
全く、最後まで言わせてもらいたい。
「ところで小椋、呼ばれた理由わかるか?」
「レポートですか?」
「ああそうだ。未提出は、お前だけだった。」
「すいません。明日にでも出します」
「いや、うん、それはいいんだが。俺が聞きたかったのは、理由だ」
「理由…?」
「そうだ。なぜ提出しなかった?お前にとっては別に苦でもないだろう。今までそんな事なかったしな。」
……これだから、勘がいい大人は嫌だ。
生徒が少しでも反抗の芽を見せれば、すぐそれを摘み、二度と反抗心を芽生えさせないように再指導がかかる。
徹底的に排除させられるのだ、いらないものは全て。
「すいません。別に深い意味は……昨日は少し疲れていまして…」
「そうか。ならいいんだが。お父様も心配なさっていたようだからな。最近、疲れているようだから、学校で何かあったのではないかと」
……また学校に電話かけてきたのか。
本当に………迷惑にも程がある。
僕が、毎日ちゃんと学校でいい子にしているか不安なだけなんだ。
体調の心配なんて今までに一度もないんだよ先生。
成績の心配なら、五月蝿ほどされてるけれどね。
「ハハハ、そうですか。父も心配性ですね、帰ったらちゃんと言っておきます」
「あぁ。お前が大丈夫なら、そう言っとけ。じゃ、レポート明日には提出しろよ」
「はい、すいません。」
「それと…………罰で屋上プールの掃除な」
「え…?」
そんな話聞いたこともない。僕が、何かを提出しなかったり、職員室に呼び出されるなんて初めてだから、注意くらいで済むものと思っていたが。生徒にプール掃除?
ありえない。
「まぁ、行け。ブラシは、屋上にあるからな」
「は、…はい…」
逆らうと余計後が面倒だと思い、返事をして職員室を出た。
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