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Heavy smokerbaby once more cry.
太陽を背負った少年





「あの…………それでさ、小椋」



「ん?」



「その…………俺と、友達にならねぇ?」





…………、







「ともだ、ち…?」



「うん。なんつーかさ、俺このまま小椋とライバルでにらみ合うだけの関係なんて、もったいねーと思ってさ」





勿体無い?





「僕なんかと、友達に……?」



「小椋なんかじゃない。小椋だからだよ。」



僕だからって、何なんだ。僕と友達になってもメリットなんて……玉木にはないじゃないか。



「だって、僕と玉木とでは、全然性格も皆の反応も違うじゃないか。

玉木は、明るくて恰好良くて、皆の中心にいて、
僕は、いつも一人で……」







違う…………。玉木が人気だから、僕が一人なんじゃない。




―――――……自分で一人になったんだ。


なのに、なんで僕は――――……




「………………」










さっきから、玉木の表情が分からない。







「……玉木…?」



なんで黙っているんだ?








「……っププ、ククク。」



「え?」

なんで笑ってる?




「玉木?」



理由がわからずイライラする。






「あ、わり。いや、小椋って俺の事そんな風に思ってくれてたのかなーってな」






「そんな風……?」







僕がそう聞き返すと、玉木は、ニヤッと笑った。

「明るくて、恰好良くて?」



「っっ!!」




急に恥ずかしくなった。
何を僕は口走っているんだ。
恥ずかしすぎる。




「ハハ、小椋また顔真っ赤ぁ〜」



「うるさっ……!!」




本日二度目のこの会話。
玉木といると、いつもの冷静な自分でいられなくなる。



それが少し怖い気もする。



「小ー椋、友達になってよ。話してるとますます友達になりたくなった」


玉木は、僕と目線を合わせるために少し身体を曲げて、僕の目の前でそう言った。


僕はまた赤面するのを堪えて、言った。



「別に、いいけ、ど…」





聞き取れるか聞き取れないかのギリギリの声でそう言うと、

玉木は、聞こえたのか、またニヤッと笑った。



「ヨロシクな、小椋」






その時、玉木が眩しく見えたのは、






玉木の肩から見える太陽のせいばかりでは、

ないだろう。











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