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Heavy smokerbaby once more cry.
その言葉に花束をそえて




「ずいぶん可愛い名前をつけてくれたな」







――――…嫌みか、それは。








「気に入らなかったか?」


「いや、十分。ありがとう小椋」



「……ああ…」




笑いながら、ありがとうって言ってくれた。


なんだかとても、心が温かい。











―――……久しぶりだ、人に感謝されるのは。









「っ!あ…ぁの…ユートピ…じゃない…ユト……」



「なぁに?小椋」



「僕達……その………と、友達か?」



「…………」



面食らったような顔をしている。

やっぱりあった初日で、友達は変なんだろうか。


「……プッハハハハ!!」


「!!!」



何…………?


なんでユトは笑ってる?


「ドイツ語とか、スゲー頭いいのに、可愛い事言うんだな小椋は」



「可愛い?」



「そ。学年1位の奴が言う事とは思えない。」



え……?






「……なんで僕が学年1位って知っているんだ?」


会ってから、数時間。そんな事一度も口にした覚えがない。




「………知ってるよ、ちょっとだけど知ってる。小椋の事。」





ドキン……


心臓がうるさい。音がユトにも聞こえそうなほど大きい。










自分だけだと思っていた。


憧れていたのも、ずっと想っていたのも



テレビの向こうの有名人を想うように、


一方通行な想いだと思っていた。









それなのに、それなのに、



ユートピアも自分の事を知っていてくれた。


少しでも、頭に残していてくれた。


なんだろう、こんなにも胸が高鳴る。







あぁ――――――……


初めて、学年1位で良かったと思った。








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