悟空VSガーリック三人衆
一方、悟空はーー。
ーータタタタタタッ!
「悟飯ーーーっ!!」
大急ぎで建物の中へ入るなり、息子の名を叫んだ。
だが、虚しくも響き渡るのは自分の声だけ。
しばらく辺りを見回していると、一つの階段を見つけた。
「あそこかっ!」
悟空はそこへ一目散に駆け寄る。
ーーキキーッ!
だが、その手前で足にブレーキをかけて止まると、キッとその上を睨み付けた。
「この階段を上りたかったら、まずオレ達を倒して貰おうか」
そう、厄介な者達によって行く手を阻まれてしまったからである。
得意げに腕を組みながらそう言い放ったのは、ガーリック三人衆の一人、ジンジャー。彼はこの三人の中でリーダー的存在である。
同じく名乗りを上げたのはニッキー、続いてサンショだ。
サンショは、ピンク色の長いもみ上げが特徴的であり、三人の中で最も体格の良い従者である。
「くっ……!」
だが、そうモタモタしてはいられない。息子である悟飯の安否が分からない以上、どうしても気ばかりが焦る。
ーーババッ!
悟空は、彼らから逃れるように天井に向かって飛び上がった。
だが、向かう所に既にニッキーが待ち構えており、阻止される。
「クソッ……!」
ーーガシッ!
更に逃げようとすれば、今度はその途中でジンジャーに両足を掴まれてしまった。
「このッ……!うわっ!!」
必死に振り払おうと暴れる悟空だが、更に残りの二人により、両腕を拘束されてしまった。
恐らくは、このまま地面へ叩きつけるつもりなのだろう。
だが、今のままでは身動きが取れない。一体どうするつもりなのだろうか。
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