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地球の神とガーリック





「何をコソコソと話している?相談するのは結構だが、どう足掻こうと無駄な事だ」



ガーリックは、士気を下げようと悟空と神に挑発を仕掛ける。



「…なあ神さま、オラ難しい話は大ぇっ嫌いだぞ……?」


「うむ…多少時間を費やす。一話丸々使う事になるかもしれぬからな、おぬしにとっては少々酷だろう……」


「へ…?いちわって何だ?食いもんの事か?鳥の丸焼きとかか?」


「…こちら側の話だ」


「…ぐっ!…おい…おまえ達……」



ガーリックJr.の挑発の効果は今ひとつどころか、悟空達は平気な顔をしている。もはや話さえも聞いていない。


彼に背を向けたまま、今も尚会話を続けているではないか。



「…………」



これにはガーリックも絶句する他なかった。二人共に全くの隙だらけだからである。


とすると、ガーリックJr.はそれほど脅威的な存在ではないという事だろうか。彼は、この先も完全に放置される事になってしまった。



「ヤツはガーリックの子供。その父親は、かつて私と神の座を競い合ったのだ」


「え、アイツの父ちゃんが神さまと…か?」



悟空は目の前にいる地球の神と、少し離れた場所にいるガーリックとを見比べながら問う。


すると神には頷き、当時の状況を回想するように目を閉じた。



「うむ…だが、わたしが後継者に選ばれたのには、決定的な理由がある。先代の神は、ガーリックの野望を見抜いていたという事だ」



地球の神の回想の中には、ガーリックJr.と瓜二つの悪魔のような耳の尖った男が怪しい笑みを浮かべている。


彼が神の座を競い合った相手とは思えないほど、邪悪な気に包まれている。


その後に続く地球の神の言葉は、案の定の内容だった。



「それを不服に思ったガーリックは、神に反抗するが、先代の神によってその力を封じ込められた」



途端に回想の中のガーリックが苦しみ悶えだす。抵抗しようと必死にもがき続けるが、それも敵わなかった。


渦巻く赤い光に巻き込まれ、彼は消え去った。



「300年後に必ず復活すると断末魔の叫びを上げておったが、やはり執念深く甦りおったわ。野望を果たす為ならば、手段も選ばぬとは…親が親なら子も子、という事だ」



そして、地球の神の回想が終了し、周囲は現実の世界に戻った。


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あきゅろす。
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