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助っ人






「…孫悟空の言う通りだ。そのような事は有り得ん」


「か、神さま!?何でこんなとこに…」



眩い光の中から現れたのは、地球の神だった。


意外な人物の登場に、悟空の表情が少しだけ和らいだ。



「神だと!?」



一方、ガーリックJr.は地球の神の姿を見るなり、忌々しそうに眉間にシワを寄せた。



「ピッコロのヤツ…死ななかったのか!?」



思わず目を見開くジンジャー。


直接対峙したガーリック三人衆にとっては、最悪な事態だろう。


ピッコロという人物は、元々神と同一の存在だった。


だが、神の中に存在する微かな悪の心が分離のきっかけとなったという。


ピッコロは、以前孫悟空を殺す為に天下一武道会に出場したが、結局彼に助けられる形に終わった。


そして、しばらく経った今、ピッコロはガーリック三人衆に不意打ちに遭ったという。


その後、ピッコロがどうなったのか彼らは知らない。


先程の驚きようからすると、恐らく死んだものだと思い込んでいたのだろう。



「まさかこのような事になるとは…計算違いだったようだな」



地球の神は、ガーリックJr.に抱きかかえられているリファを見るなり、苦笑を浮かべた。



「ガーリックよ…その娘を返して貰おうか」


「ククク…何を言い出すのかと思えば…悪いがそれは出来ない。 いや、お前にその資格はないだろう」


「…何だと!?」


「いくら神龍がお前によって生み出された存在だとはいえ、娘をわたしに与えたのは神龍自身だ」


「な…何を言っておるのだお前は……」



地球の神は、ガーリックJr.の言葉に思わず顔を歪める。


読心術を使い、彼の心中を探ってみると、とんでもない勘違いをしている事が分かったようだ。


確かにリファは神龍の光と共に下界へやって来た。だが、それはガーリックの為ではない。


彼はタイミング良く現れたリファを、一方的に妻に決めた。


そのような内容が、彼の心から読み取る事が出来たのである。



「どうやらお前もヤツの意志まではコントロール出来なかったようだな…哀れなものよ。ぐわあっはっはっは!」


「…………」



だが、心の中を探られている事も知らずに、ガーリックJr.はバカにするように笑い続けている。


それは、この建物中にやかましい程に大きく響き渡った。


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あきゅろす。
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