[携帯モード] [URL送信]
呆気ない結末






「うわあぁぁん!!うわあぁぁん!!あぎゃあぁぁーー!!」


「…え、ご…悟飯くん……?」



だが次の瞬間、今まで眠っていた悟飯が目を覚まし、叫ぶように泣き始めた。


ただ泣き叫ぶだけではない。リファの後ろで仁王立ちし、徐々に彼の気が高まっていく。


更に、リファのオーラに自身の気を融合させる事によって、より一層パワーが強化された。


あまりの強大なパワーに、辺りに落ちている小石が宙に浮き、彼の周りでユラユラと揺れている。


そして、地面に大きな亀裂が入った。


このパワーは、悟飯のガーリックJr.に対する怒りによって目覚めたものだと思われる。


だが、今の彼は完全に理性を失っているようだ。恐らく、今彼に近付けば誰であっても敵と見なされるだろう。



「…な、何というパワーだ……」


「す、すごい……!強大な力がビリビリ伝わってくる……」



まだ幼いにも拘らずこれだけのパワーを秘めていたなど、誰もが予想だにしなかった事だ。


だが、一番驚いていたのは対峙しているガーリックJr.だった。



「…な、何だと……?あの娘といい、孫悟空の子供といい、何故わたしの力が及ばない……?」



彼曰く、デッドゾーンを前にして平然と立っていられる者は誰一人居ないのだという。


だが、それを覆す者が二人も居たという事に対し、かなりの衝撃を受けたようだ。


信じられる筈がない。仮にそうだったとしても、信じたくなかった。


ガーリックJr.は気を発動させ、それを悟飯にぶち込んだが、彼は一歩退がるだけで全くダメージを受けていない。



「小癪なあぁぁーー!!その程度の力でデッドゾーンから逃れられると思うか!!」



怒りと共に、ガーリックJr.の身体が金色に輝き、その光は辺り一帯を包み込む。それにより、デッドゾーンの風穴は更に大きくなった。



「ガアァァァーー!!」



だが、悟飯も負けじと対抗する。まるで猛獣のように吠え、身体から青い光を放出させた。



「な、何だと……!?クッ……!」



ガーリックJr.は、そのまま悟飯の身体から発せられる強大なエネルギーに押され、真後ろにあるデッドゾーンへと追いやられる。



「クッ…何度やっても同じだ…わたしは死なない…っ!永遠の命を手に入れたのだ…」



必死に踏ん張るガーリックJr.だが、やはり及ばず、ズルズルと後ろへ引きつけられていく。



「わたしの野望も永遠に消える事はない!たとえ地獄の果てまで追いやられようと、必ず這い上がってみせる!今に見ておれ!ふはははははははーーっ!!」



狂ったように高笑いしながら、ガーリックJr.は自ら作り出したデッドゾーンへと吸い込まれていった。



[*前へ][次へ#]

14/24ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!