[携帯モード] [URL送信]
神業








ーーシャッ!



やって来たのは、青い空に覆われた円形状の敷地。その中に一つの建物が建っている。


その建物の造りは、どことなくアトラス大神殿の一部と似ているようだ。



「ここが天界だ。何もないところだがゆっくりしていくが良い」


「…いやいや…ちょっと待ってください…」








閻魔大王さまとサヨナラしてまだ1秒も経っていませんが!?



リファは、一瞬にして変わった景色を唖然として眺める。


真剣に、一体何が起こったのか分からなかったようだ。



「なに、わたしは神だ。この程度の空間移動は容易い事よ」


「おお!まさに神業ですね!」



地球の神には、出会った時からかなり興味を示していたリファ。


このような不思議な術を使えるのだと知ると、益々興味が湧いた様子。


両拳を構えるように胸の位置で立て、目はキラキラと輝いている。



「…リファよ。こちらから一つだけ問うても良いか?」



一方、地球の神はというと深刻な表情を浮かべていた。彼女に背を向けながら。



「あ、はい…何でしょう?」



自分に背を向ける地球の神に疑問を抱きつつも、リファはそのまま彼の言葉を待った。


すると、彼は辺りを見回しながら問う。



「…今やおぬしの声しか聞こえぬ。一体どこに消えてしまったのだ?」


「……へ?」



新たな問題に、リファは言葉を失った。


[*前へ][次へ#]

11/23ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!