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機内で大パニック

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一方、クリリン、武天老師、ブルマの三人は自家用ジェットで悟空とピッコロの後を追っている最中であった。


提案したのは武天老師である。地上最強の二人が手を組み、新たな敵に挑むという貴重な闘いだ。


やはり武天老師も武道家。


このような闘いは二度と見られないかもしれないと分かった以上、居ても立っても居られないのだろう。



「はあ…大丈夫かな…悟空のヤツ…ちゃんと二人を連れて帰ってくるかどうか……」



クリリンは窓の外から景色を眺めながら、深い溜め息をつく。


ラディッツに攫(さら)われたリファと悟飯の事や、後を追った悟空達の事が気掛かりで仕方がないらしい。



「う…ん…何だか妙な胸騒ぎがする。初めてだわ、こんなの…悪い事が起きなければ良いけど……」



操縦しているブルマが、クリリンの発言に応えた。


彼女も相当心配しているのだろう。顔から流れ出る汗が、それを物語っている。



「なーに、ピッコロと手を組んだんじゃ。そう簡単にはやられはせん」


「だから返って心配なんですよ!」



武天老師は心配ないと言うが、クリリンが気になっているのは悟空達がラディッツを倒せるかどうかではない。


窓から隣に座っている武天老師へと身体ごと視線を移すなり、困ったように眉を下げた。



「ピッコロのヤツ…悟空を裏切って、あのラディッツとかいうヤツと手を組んだりしたら……」



そう言った途端、操縦席からブルマがクリリンを睨み付け、目で訴える。


余計な想像はするものではないと言いたいのだろう。



「あ…いや……」



しまったと言わんばかりに、クリリンは黙り込み、モジモジと両人差し指の先と先を合わせた。



「だ、だって、悟空がやられちまったらリファちゃん達もどうなるか分からないし…」

「縁起でもない事言わないでよ!孫くんがやられるわけないでしよ!?」

「うえぇ"ぇ"っ!ブルマさ…ぐるしっ…」




とうとう我慢ならず、ブルマはぐるりと後ろを向き、操縦席からクリリンの胸倉を引っ張ってはブンブンと揺すった。


勿論、クリリンは首が締まって顔が紫色に染まっている。



ーーガクンッ・・・



その直後、飛行機が一気に傾き、物凄いスピードで落下し始めた。



「え…な…に…ぎゃあああああーーっ!!」

「これブルマ!操縦中に手を離すんじゃないわい!」

「はっ…早く操縦レバーで調整してくださいよ!墜落しますって!」




機内は大パニックに陥った。


墜落するギリギリの所まで急降下したが、間一髪でフワリと上空へ上がり、何とか持ち堪える事が出来たようだ。



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あきゅろす。
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