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ミスター・ポポ再び





「孫悟空、相変わらずせっかち。リファ今何か言おうとした。話聞いてやれ」


「あ、おめぇは……!」


「お久しぶりです!…えっ…と…ミスターブラックさ…じゃなくて…アッサラームさん!」

「どっちも違う、ミスター・ポポ」



「…ごめんなさい……」



現れたのはミスター・ポポ。


やはり彼の顔を見ると、間違えて呼んでしまうらしい。


だが、最早誰の名前かさえ分からなくなってしまっている。流石のミスター・ポポも彼女の物覚えの悪さに呆れ、ギャグ汗が流れている。


一方、悟空は後ろを向き、プルプルと肩を震わせていた。



「それで、あの…ポポさん、色々とご迷惑をおかけしましてすみませんでした……」



リファは一歩前に出るなり、慌てて頭を下げた。



自分が眠っている間、恐らくずっと付いていたのは彼だろうと思ったからである。



「…神さま居ない間、神さまの城守る。それ、神さまの付き人であるポポの役目。その間、リファを守るのもポポの役目。何も問題ない」



申し訳なさそうに頭を下げ続けるリファに、ミスター・ポポは気にするなと答えた。


表情こそ分からないが、きっと彼も安心しているに違いない。



「それよりリファ、何か大変な事なってると違うか?」


「…え?何で分かるんです?まさか…また心を読んでしまわれた……?」



嫌な予感を働かせ、思わず構えるリファ。戦闘タイプでもない彼女が臨戦態勢に入っている。


だが、現在の彼女の戦闘力は0若しくはマイナスにまで達している。


これではスライムの左右に揺れる攻撃だけでくたばってしまえるだろう。



「ミスター・ポポ、おまえの心読んでない。おまえ分かりやすい。表情で大体分かる」



だが、ミスター・ポポは彼女のその情けない構えを華麗にスルーし、問われた内容に淡々と答えた。



「おまえの意識、戻った時に微かに空気の流れ感じた。でもそれ、乱れたり止まったりですごく不安定。ミスター・ポポ思う。何か気になる事あるんじゃないか?」


「…………」



流石は神さまの付き人。心を読まなくてもそれだけの事が正確に分かる彼に対し、リファは何も言えなくなったようだ。


本当は打ち明けるべき事なのだろう。だが、ここには天界の関係者ではない悟空も居る。



「…おめぇ、何か困ってる事あんのか?」


「えっ…?あ、はい…まあ……」



チラリと悟空の方に目線をやると、自分が何とかしてやるという自信満々のオーラを醸し出している。


思わず顔が引きつる。これでは余計に話しづらい。



「…リファ、安心して良い。孫悟空は神さまを救った偉大な存在。話せばきっとおまえの力になれる筈。」



リファが返答に困っていると、隣に居るミスター・ポポが孫悟空の幼い頃から今に至るまでの功績を全て話した。



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