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せっかちなヤツ





カリンが戻って来るまで、そう時間はかからなかった。



「あっ、カリン様!どうだった?」



僅か数分足らずで、カリンは元いた場所に現れたのである。


タタタッと一目散にカリンの元へ走って行くなり、悟空は早速結果を問う。


すると、カリンはにんまり笑いながら悟空に向かってピースサインをした。



「ほんとかっ!?んじゃあ天界に行っても良いんだな?」



カリンのその行為により、今まで険しかった悟空の顔がパァッと明るくなった。


ガッツポーズをするように、両腕を胸の横で構えている。



「ミスター・ポポ氏と連絡が取れたぞい。今すぐ天界へ来て欲しいとの事じゃ」


「分かった!んじゃあ早速行ってくる!サンキューな、カリン様!」



そう言うなり、悟空はカリンに向かって手を振った後、即座に宮殿の屋根に上がった。


背負っていた如意棒を屋根の中心部にある穴に差し込み固定する。



「のびろ如意棒ーーっ!!」



悟空の掛け声と共に、如意棒が勢い良く伸び、あっという間に見えなくなってしまった。


因みに、これ以降如意棒はカリン塔と天界を繋いだままの状態になった。



「やれやれ…相変わらずせっかちなヤツじゃのう……」



悟空が天界へと棒を進めて行く姿を宮殿から眺めるカリン。



「じゃが、無事許可が下りて良かったのう…いや、悟空だからこそなのかもしれんな……」



現在地球の神は不在。トラブル防止の為、本来ならこの状況では訪問者を一切受け入れないそうだ。


だが悟空は神を救い、地球を救った偉大なる存在。特別扱いされても何らおかしくはない。


それに、今回は悟空が関係しているかもしれない問題だ。恐らく、ミスター・ポポ一人だけでは太刀打ち出来ないと判断したのだろう。



「何だよ。孫のヤツ、来てただか?」



すると、宮殿内の階段からある一人の人物が上がってきた。



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