プロローグ
目が覚めると、私はある場所で寝かせられていた。
知らない場所。だけど、すごく懐かしさを感じさせる場所。
一体どれくらい眠っていたんだろう。身体の節々に痛みを感じる。
それだけなら、何ともなかった。
それだけならーー。
「……うそ…嘘、でしょう?」
まさか、これほどにも絶望的なダメージを受けるなんて思っていなかった。
まるで私が私じゃなくなったみたいで、生きた心地がしなかったな…
でも、全てを失ったわけじゃなかった。
「よしっ、決めた!オラもおめぇの言う真実っちゅうヤツを一緒に探すぞ!」
「本当に気をつけるんじゃぞ?おまえが死人としてまた此処に来おったら、ワシは……」
「わたしはあやつが望む事に出来る限り応えてやりたいのだ……」
外界で出会った多くの人達。今があるのも全てみんなのおかげです。
今は大変な時だけど……
少しだけ、この星の事を知る時間を私に分けてください。
どうか今は、争いのない穏やかな日々が続きますように…
DB 004 翼を無くした少女
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