短編集 その@
嫉妬は恋のスパイス(忍足侑士)
何やねん。彼奴…。
心の中で呟く。
お前は俺の彼女やろ?
何で、ベタベタ、と、俺以外の男と喋っとんねん。
ムスッ、とした表情で、睨む。
「おっ、ゆーし」
「悠香と何話とったん?」
その言葉に、岳人は笑う。
「何が可笑しいねん」
「侑士の事だよ」
「俺の?」
クスクス、と笑って、岳人は侑士を見ていた。
「侑士は、どんな服装したら喜んでくれるか?だとよ」
今度の日曜、デートなんだろ?
岳人はそう綴る。
「…何で俺に聞かへんねん」
「驚かせたいんだろ。サプライズってヤツ」
なるほど…。
「足フェチだって云ってあるから、露出、してくっかも」
その言葉に、侑士は慌てて立ち上がる。
「何やて?あかんっ!!他の男に生足見せる訳にはいかんっ」
侑士は慌てて、悠香の後を追い掛ける。
その様を見て、岳人は笑う。
俺も悠香が好きだった。
ケド、侑士も好きだ。
だから、悠香を譲った。
でも、これぐらいの仕返しは良いよな?
「侑士、悠香を泣かすなよ?」
誰も居ない部室で呟かれた言葉に、返事をする者はなかった。
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あとがき
侑士×悠香←岳人です。
侑士と悠香は岳人と想いに気が付いていません。
がっくん、ごめん
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