短編集 その@
竜の機嫌の治し方(伊達政宗)
ピリピリ…。
周囲の空気が感電している。
放電しているのは、伊達政宗。
この奥州を統べる者。
その彼の機嫌が頗る、悪い。
周囲の者達は、ビクビクモノだ。
小十郎や成実や名の有る重臣は、馴れたモノ。
「まだ、機嫌悪いのかよっ!!」
「煩ぇ」
ちょっと、雪ぼんの姿が見えないからって、そこまで機嫌が悪くなるのか!!
成実はそう思うものの、口には出せず。
口に出せば、間違いなく叩っ斬られるに決まっている。
「…………」
「…………」
「…………」
「遅い」
出掛けたの、今さっきだろ!!
心の中で、激しくシャウトする。
そんな事は、どうでも良いから、雪ぼん(雪姫様!!)、早く帰って来てくれぇ!!
馴れていない者は、心の中で叫んだ。
ダダダダダダダ…。
廊下を走る音。
「姫様っ!!」
「ごっ、ごめんなしゃっ」
救世主来た―っ!!(ノ≧∇≦)ノ
雪は必ず、1日一回は廊下を走る。
そして、『廊下を走るな』と、注意を受ける。
「まーしゃあぁああんっ」
キキキ、と、急ブレーキを掛けて止まる。
「雪」
「たらいま、たらいま」
にこにこにこにこにこ…。
パタパタパタ…。
尻尾が見えるぞ、おい。
遊んで貰えるのを、今か今か、と、待ちわびる犬か!!
雪の行動を知らない家臣は突っ込む。
「Come hear」
ポン、と、膝を叩けば、嬉しそうに駆け寄り、ちゃっかり、膝上に座る。
「お土産、お土産。一緒、食べりゅ、食べりゅ」
「…Okay.作ってやるよ」
「わあいまーしゃん、大好き」
「「「…………」」」
先程の機嫌の悪さはどこへやら。
今度は逆に、機嫌が良い。
竜の機嫌の治し方。
それは、純粋無垢な、仔猫を1人、用意すれば良い。
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あとがき
何が書きたかったのか
しかも、出勤最中…。
さーせんm(__)m
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