Dragon Night
竜の護りしモノ H
「そう云う事だ。お雪ちゃんに手ぇ出せば、自分の『死刑執行令状』に判、押すようなものさ」
考えてみると、確かにその通りなのだ。
政宗や小十郎の、雪に対する行動は異常過ぎる。
門限は当たり前。
何処に行くにも、必ず侍女を伴わせる。
時折、政宗や小十郎も雪の外出に伴う。
勉強も、政宗の居室で、政宗と小十郎の2人が見る。
礼儀作法も、政宗の居室で、小十郎に教わる。
食事も、政宗の手解き。
寝るのも、政宗の寝室。
ずっと、政宗が一緒。
政宗の機嫌が悪い時、家臣達は、一斉に雪を探しだし、用件を伝える様に頼んでいた。
「確かに…」
「筆頭はお雪ちゃんを溺愛してんもんなぁ」
うんうん、と頷く。
「ケド、お雪ちゃんってどんなコ?」
「知らねぇで話してんのかよ!!」
と、激しく突っ込んだ。
「だってよ〜、逢わしてくんねぇんだぜ?」
慶次の言葉に、4人はやっぱり、と云った表情で見つめる。
「お雪ちゃんは、瞳が紅くてさ、喋り方は幼稚なんだけど、身体付きはイイ女なんだぜ」
「ボクって云うんだよな
「そうそうさしすせそが云えねぇんだよな
「何でも筆頭の云う事を信じるんだぜ。それに、筆頭の事は…」
「「「まーしゃん!!」」」
「…片倉様の事は…」
「「「こじゅしゃん!!」」」
3人は、左馬助の台詞をとって、ほくそ笑む。
「理想なんだよなぁ〜
と、4人は頷き合う。

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