番外編
長い夜 2
ギシリ、とベッドが軋む。
甘く熱い吐息が、静かに溶ける。
「ふ……ぅんっ、ぁゃあ!!」
首筋を伝う唇と吐息に、奏荼は、ふるり、と身体を震わす。
ぞくぞく、と、した甘い痺れが背筋を伝う。
しなやかな指先が、ぷちん、ぷちん、とパジャマのボタンを外していく。
「ぁ……っ」
国光の目の前で、自分の全てを晒されるーー。
そう思った瞬間、羞恥心に襲われ、かぁあっ、と頬を赤く染めた。
「……俺が怖いか?」
「ぇ……?」
ハァッ、と甘い吐息を洩らし、奏荼は国光を見る。
潤んだ瞳が、国光の視線と絡まる。
その眼差しは、鋭い光と、欲望に満ちていた。
「うぅん……。ハチミツくんだから……何されてもいー……」
「!」
「好きだよ、大好き」
ふにゃっ、と笑う奏荼に、国光の中の理性は崩れ落ちた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ひぁ……ッ!」
奏荼の上擦った甘い声が、闇に溶ける。
国光の手に寄って脱がされた衣服は、「邪魔だ」と言わんばかりに、ベッド下に落とされていた。
一糸纏わぬ奏荼に、
「綺麗だ……」
ぽつり、と呟く。
「………バカ」
ふぃ、と、国光の視線から逃げるかの様に、視線を反らし、身体を逃がそうと捻るものの、国光の手に寄って戻される。
「逃がさない」
「っぅん……」
耳元で囁かれる声音に、ぞくぞく、と、した感覚が背筋を伝う。
国光の声音や、視線、しなやかな指が与える感覚が、奏荼の性感を煽っていった。
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