番外編
004
エースに抱き抱えられ、シャナメルはエースの部屋にやって来たのも、束の間。
酔っ払ったシャナメルvsエースの戦いの火蓋が切って落とされる。

『むぅ……エーチュ!!』
「はいはい(--;)もぅ、好きにしてくれ」

酒癖がこんなに悪かったなんて、思ってもみなかった。
絡み上戸なのだろうか。
"エーチュ"と騒ぐシャナメルを見て、エースは額に手を置き、溜息を吐いた。

『エーチュ〜…ちゅー』
「はいはい(--;)」

ちゅ、と、頬にキスをするが、シャナメルは気に入らない。

『ほっぺ………(-""-)』
「ちゅーしたろ。ほら、もう寝ろ」
『眠くないから、やっ(# ̄З ̄)』
「………ほら、横になったら眠くなっから」
『ちゅー!!』
「あとで」
『………』

むぅ、と、唇を尖らせて、シャナメルはエースを睨む。
しかし、それは無意味。

「おれは、宴に戻るから、メルはここで寝てーー…ぶっ!」

バシッ、と、顔面に何か柔らかい布がぶつけられる。
それを見てみると、服。
色、形から見ると、タンクトップ。

[まさか……]

次から次へと、布が降ってくる。
ぱさり、と、帽子に布が乗る。
それを取ってみれば。
ぴらり、と、音が鳴った気がした。

[マジでか!!!]

下着、である。
おそるおそる、シャナメルを見れば。
素っ裸のシャナメルが、エースを見て、けらけら、と笑っている。

「メル!!!?おまっ、何やって……!!」
『あちゅいもー。ちゅじゅち〜…(*^^*)』
「………勘弁してくれよ(´Д`|||)」
『ね〜…エーチュ、ちよ?』
「は?」
『気持ちいー事、ちよ(*^^*)』
「………マジでか……(--;)」

エースは盛大な溜息を吐く。
しかし、酒の勢い、と云うのは、恐ろしいものである。
普段のシャナメルなら絶対にやらない事ばかり。
戸惑いを隠せないのが、正直なところ。

[………ヤっても良いのか……?]

むくり、と欲望が目覚める。
据え膳食わねば、男の恥。
ここまで挑発したんだ。
覚悟は出来ているだろうが、相手は酔っ払い。
酔ったシャナメルを抱くよりも、素面のシャナメルを抱きたい。
理性と欲望が、エースの心の中で戦争を始める。

『こりゃ、エーチュ!!(*`Д´)ノ』
「……………」
『むぅ……(-""-;)』

エースの反応がないのに腹を立てたのか、ふらふら、と、座っていたベッドから立ち上がると、目を据わらせながら、エースへと近付いた。




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あきゅろす。
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