番外編
おまけ
と、ある日。
シャナメルは、厨房に籠っていた。

『♪』

クピッ、と、甘い薫りがする液体を呑んでいる。

「メル( ̄^ ̄)」
『エッ、エッ、エースくんッΣ(゜Д゜)』

背後から声を掛けられ、シャナメルは驚きを隠せない。

「………呑んでっだろ?」
『………そんな事……ッ』
「……メル( ̄^ ̄)」
『うぅ……ごめんなさい』
「とんだ酒好きになっちまった」

ひょい、と、シャナメルが持っているグラスを取り上げる。
それを恨めしく見つめるシャナメルに、エースは苦笑いを浮かべる。

「呑むな、とは云わねェが……(--;)」
『…』
「呑むなら、おれの部屋で呑め」
『………へ?』
「メル。判ったか」
『……うん……』

シャナメルは頷くのを見た後、エースはグラスの中身を飲み干す。
甘いオレンジの味が口内に広がる。

「甘ェ」
『………う〜』

クィッ、と、シャナメルの顎を指先で押し上げる。

「ン……」
『んんッ…』

くちゅ…くちゅり……。

水音が、鼓膜に響く。

『ふぅ……んんッ』

シャナメルの甘い声音が、エースの耳に届く。
グラスをシンクに置くと、シャナメルの腰を抱く。
すると、エースの首に、シャナメルの腕が回る。
ちゅっ、ちゅっ、と、何度も唇を味わう様に、何度も重なる二つの影。

「おれに隠れて呑んだ罰だからな」
『ン…ぅ…』

濡れた眼差しが、エースを見つめる。
すると、エースはクスクス笑う。

「おれに隠れて呑んだら、キス1回な」
『!Σ(×_×;)!』

ニシシ、と、満足げに笑いながら、エースは、厨房を後にする。

『う〜……』

シャナメルは顔を真っ赤に染めて、エースを泪目になって睨んでいた。
それから、著しくシャナメルの酒を呑む量が減った……らしい。




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あきゅろす。
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