まぼろばの蒼月
016 (Rー18)
ギシリ、と、ベッドが悲鳴を上げる。
ピト、と入口に陰茎が当たる。

「メル……」
『エースくん……来て』

ググ…と、エースが腰を押し進める。

『ふ……ッ、うぅん……おっき……ッ』
「キツ……ッ」

久々の情交に、身体が熱く火照る。
ピタリ、と密着する身体。
する、とエースの首にシャナメルの腕が絡む。

「メル……」
『エースくん……』

吸い寄せられる様に、口唇が重なる。
薄く開いた隙間から、肉厚の舌が侵入を始める。

ぴちゃ、くちゅくちゅ……。

お互いの舌が絡み合い、吐息が溶ける。

『ぅん……んく……ぁ!』

キスに夢中になっているシャナメルを他所に、ゆっくりと腰をスライドさせる。

『ふぁ……ぁあッ!』
「メル。勝手にキスを止めンなよ」

下肢から駆け上がる快感に、キスを終わらせたシャナメルが気に入らないのか、エースは、シャナメルの顎を掴むと、深く口唇を重ねた。

『んぅ……んっ、んむ……』

水音に交じり、ベッドが軋む音が静かな部屋に溶ける。

『んぁ……ぅむ……は、っ』

長いキスに終止符が打たれる。
シャナメルの口の端から、つ……、と、飲みきれなかったキスの名残が顎を伝う。
それを追う様に、エースの舌が舐め上げ、首筋に噛みつく。

『あっ、あ……!』

ぢゅっ、と強めの音を残して、エースの口唇が離れる。
首筋に残る、紅い花弁。
それを満足そうに見つめ、緩やかな腰の動きを早める。

『あっ、あっ、あ……ふぁあんっ』

牙を向く快楽に、シャナメルの腰が逃げを打とうとする。

「逃がさねェよ」
『……ふぇ?』
「メルの全部、おれのだ」

シャナメルにのし掛かっていたエースは起き上がると、逃げを打つシャナメルの腰を捉え、強く打ち付ける。

『やっ!あっ、あっ、あっ!!』
「おれ以外、感じねェようにしてやるよ」
『……は、ぁっ、もぉ、イッちゃ……ッ!!』
「良いぜ。イケよ、メル」

ギシギシ、と、ベッドが激しく悲鳴をあげる。

『あっあっあ……!!エースくっ……一緒に……イコ……?』
「クスッ」

熱に魘され、色香を身に纏うシャナメル。
このシャナメルの姿を見る事が出来るのはエースだけ。
満足そうに笑うと、ベッドの悲鳴が激しくなる。

『ひぁっ、あっ……ぁああーーーッ!!』
「くっ……」

胎内の奥に出される感触に、シャナメルの身体が激しく痙攣し始める。

『はぁっ、はぁっ……』
「メル……」
『んっ』

ちゅっ、と、バードキスを交わすエースだが、陰茎はシャナメルの胎内に居座ったまま。

『エースくん?』
「まだ、足りねェよ」
『やっ……、あぁっ!!』

再び、エースは腰を動かし始める。
シャナメルの喘ぎ声は、止まる事はなかった。



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