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遥か復活夢物語



教室に着いた望美とアリアは教師に怒られていた。


「春日っ、また遅刻か?!
アリア君も、何処に行ったかと心配したぞ」


「すいません寝坊しました」

望美は苦笑いして謝り

「ゴメンネセンセー」

アリアはやっちゃった〜とおどけた。

クラスの生徒達がアリアを興味深々と見つめるのを見て、教師が話し出した。

「それじゃあみんな気になってる留学生を紹介しよう。
アリア・ マクファーソン君だ!」

マクファーソンとはアリアが作った偽名だ。
彼女に名字は無い。

「ドモー
アリア・マクファーソンデース!」

片手を上げて元気よく挨拶するアリアにクラスメイト達は(特に女子が)よろしくー等と声を返す。


自己紹介が終わり、HRが終わると、アリアは群がって来た女子たちを掻き分けて望美の元に駆け寄った。


「ノゾミ〜」


だきっ

「うわっ!」

アリアは座っていた望美に後ろから抱き着く。

見ていた女子たちは悲鳴を上げる。


「ちょっとアリアさんっ!
いきなり抱き着かないでくださいっ」


恥ずかしくて顔を赤くしながらそう言う望美は、わたわたとアリアの腕の中で暴れている。


元々女好きのアリアはそんな望美が可愛いくて微笑む。

素直で真っ直ぐな女の子…


そんな子供、自分の周りには居なかったから


まあそんなこの子も、僕のせいで…
変わってしまうんだろうけど。


あの子の様に、瞳に光をなくしてしまうのだろうけど…



そんなことを考えて、アリアは笑った。

自分を…





「…アリアさん?
どうしたんですか?」


自分を抱き締めたまま静かになったアリアを望美は心配して顔を覗いた。

するとアリアは悲しそうな表情で望美を見つめて来た。


「ノゾミ…
ヨビステデイーヨッテイッタ。
タメクチデイーヨッテイッタ」


抱き締められ、至近距離でそう言われた望美は赤い顔から湯気が出ていた。


「あっ、そそそそっかごめんねアリア!」

アリアはニッコリとそれはもう輝かんばかりに微笑んだ。


望美もその他女子も失神しそうなほど



「こーら。
望美が困ってるだろ」


そんな中でアリアをベリッと望美から引きはがし、猫の様にひょいと持ち上げた人物がいた。


いきなり出て来た青い髪の男に、アリアはムッと方眉を上げて、掴まれた手を払う。


「フタリノナカヲジャマスルトハ…
アンタダレ?」


「俺は有川 将臣。
外国はどうだか知らねーが、日本は慎ましやかな国なんだ。
あんまり節操無いと嫌われるぜ?」


将臣は挑発的に笑い。アリアを見下ろす。


そんな険悪なむーどの二人に望美はおろおろとしながら見守る。

生徒達も三角関係か?とか言ってわくわくしながらことのなりいきを見守る。



青い髪に


有川 将臣…


望美の幼馴染みか…




ふっとアリアの顔が緩む。

それを見た望美が二人の間に入り、アリアに将臣を紹介した。


「あ、あのね。
将臣君は私の幼馴染みなのよ。
仲良くしてくれない?」

気まずそうにそう言う望美に微笑んで、アリアは将臣の手を握った。

「なっ?」

将臣は驚いたが振りほどこうとはしなかった。


「トモダチノオネガイジャコトワレナイネ」

そう言うアリアに、将臣も笑って手を握り返した。
将臣はアリアの友だちと言う言葉に少し安心した。
将臣は望美が好きだから

「だな…っ!!」

突然アリアに握っていた手を引かれ驚く将臣だが、その後の出来事に眼を見開き顔を赤くした。


「あっ!アリアっ、駄目っ!!」

望美は、自分がアリアと自己紹介した時にアリアがしたことを思い出して、制止の言葉を掛けるが…

少し遅かった。



引っ張った将臣の顔に自分の顔を近付けたアリアは

よろしく

と言って将臣の頬にキスをした。



そのまま顔離してニコニコ笑うアリアを、将臣は固まって見ていた。

望美はやっちゃったか〜と片手で顔を覆って溜め息をついた。


クラスメイト達も固まる者や、喜声を上げる者などみんなアリアの行動に動揺していた。


「コレデトモダチフタリメダー」

騒ぎの元凶のアリアは周りを気にせず嬉しそうにくる×Aと踊っている。


望美は固まっている将臣の肩に手をぽんと置いて

「アリアって外国人だから、初めましての意味でキスする見たい…」

望美の話しを聞き付けた女子達がまたアリアのところに群がって、我よ我よと自己紹介する。
アリアは訳が分からずに驚いて目の前の女の戦いを見守る。


ずっと固まっていた将臣の肩が震え出した。
望美が心配になって将臣の顔を見ると、彼は笑っていた。


「びっくりしたぁ〜
なんだあいつ…
おっもしれーじゃねぇか!
あはっ、あはははは」

笑っている将臣にほっと息をついた望美は、女子に囲まれて頭に?マークを浮かべるアリアを見て将臣と一緒に笑った。




アリアが来て
明日からもっと楽しくなりそう!!






_イタリア_


チリンッ



神子?

時の狭間で見つけた神気…

…違う


これは四神の気?



「貴方は…玄武の」


神子?



「…誰っ!!」



悲しい瞳…


「キャアァァァ!」





龍神の神子を…


探さなきゃ…





チリンッ




近付いてくる…

彼が言っていた

時空を廻る時が…






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