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遥か復活夢物語



said望美





寝坊をした私は、急いで教室に向かっていた。

もうHRが始まる時間で、廊下はほとんど人が居ない。


「ん?」


前に人影を見つけた…

金髪のショートカット

背が高く、すらりとしたスタイル。


後ろ姿でも、綺麗と思えた。


「どうかしたんですか?」


声を掛けるのと同時に、彼はこちらを振り返った。



「ナマエオシエテ?」


「え?」



振り向いて見えた顔は期待を裏切らない美形だった。

洒落た眼鏡の中には青い綺麗な瞳があって、私は青空の様な色だと思った。


そんなことを考えながら見つめていたら首を傾げられて私は首を振った。


「ああっ、ごめんなさい。美形だったからつい」


って初対面の人に何抜かしてんだ私ーっ!


そしたらその人はクスッと笑い手を差し出して来た。


「ボクノナマエハアリア。
ヨロシクネ?」

うわぁ〜見れば見る程美形だよ。

私はぽーっとしたままアリアさんの手を取った。

「私は春日 望美…
よろしく」



アリアさんは満面の笑みで私に…







ちゅっ






!!!!





「ヨロシク」


頬にキスをした。






「アリアさんー?!
なななな何すんの?」

私はキスされた頬を手で触る。

熱いっ!!


そんな私にアリアさんは不思議そうな顔をして


「ナニッテ…
ハジメマシテノチューダヨ」







は?






私は固まる…



ハジメマシテノチュー



あ、挨拶ってこと?




う、





うおああああああああああああああああああ


恥ずかしいっ!



そっかこの人外国人か!!




やだ私変な勘違いしちゃったよι

ぐいっ


「え?あ、あの」


私が顔を真っ赤にして慌てていると、アリアさんが私の手を引っ張って歩き出した。



「イッショ二クラスイコウ?」


そう言われて私は昨日先生が言ってた話しを思い出した。



『明日うちのクラスにイタリアから留学生が来るぞ』



この人…




「今日来た留学生?」

そう聞いたら嬉しそうにアリアさんは頷いた。



「2ノ3クミダヨ」


2-3

見事ドンピシャ


「じゃあ私と同じクラスです!」

私は嬉しくてアリアさんの手を握った。

アリアさんも嬉しそうに笑ってくれる。

「ジャアイコウ?」


「はいっ!」




私とアリアさんは一緒に教室に向かった。





チリンッ





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あきゅろす。
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