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色々小説
綱渡り《ギアス[ロロルル〕》


ギアス
ロロ×ルルーシュ







ゆらゆら



ゆらゆら




細い糸の上…



足を踏み外さぬように



糸が切れないように






必死に綱渡りをする






「兄さん」

アッシュホード学園生徒会室で、ロロはルルーシュに声を掛ける。

今は放課後で、皆はもう家へと帰っていた。


「ん、なんだ?」

ルルーシュはパタンとパソコンを閉じてロロを見る。


「……大丈夫?」

ただ心配そうにロロはそう言った。

その言葉にルルーシュはピクッと眉を寄せたが、直ぐに笑顔に戻った。

「何がだ?
ああ、会長からわたされた書類整理か?
大丈夫だもう終わる」


「………そう」

ロロはルルーシュ向かい側の席に腰掛けた。

「なんだロロ、別にお前まで居残らなくてもいいんだぞ?」

ルルーシュはそう言ってパソコンをまた開いて、マウスを動かす。

「だって兄さんが居ないと寂しいんだ」

「はは、お前は甘えん坊だな。
身体だけは大きくなって中身はまだまだ子供だな」


カチカチとせわしなくマウスを動かしながらルルーシュは笑った。

ロロはさっきからずっとルルーシュの顔を見ている。
まるで観察しているように…

「おい、そんなにジロジロ見るな、作業に集中出来ない」

「解ったよ兄さん。
僕お茶入れて来るね」

そう言ってロロは生徒会室を出て行った。


ルルーシュはそれを見送って、またパソコンに目を移す。

パソコンの画面に写るのはブリタニアの行政、イレブンへの迫害。その位置、人物のこと等が記してある。

そして、帰って来たテロリストゼロのことも…

この学園はルルーシュにとっての箱庭だ。

そして檻。

監視の目がどこに居ても付いてくる。

この教室にも隠しカメラが存在し、ルルーシュは溜め息をついた。

傍目からは生徒会の仕事で疲れた副会長と言う様に見せて。


この位置の場所でこの方向にパソコンをやれば中身は見えない。

それは念密に隠しカメラの位置と撮影範囲を計算した上で出た結論だ。

しかもこれは何度か挑戦して現にまだ自分の行動は怪しまれては居ない。


パソコンの電源を切って閉じたルルーシュはもう一度伸びをしてから溜め息をついた。



その頃ロロは、紅茶をポットに用意していた。

ロロにとってルルーシュは、軍から指令された監視すべき危険人物。

だが、ロロ・ランペルージとしてのルルーシュは、大好きで世界でたった一人の自分の兄。

たとえそれが偽りの関係だったとしても、ロロにとって初めての家族。

初めて感じだ温もりは、ロロの中にじんわりと広がって、忘れることの出来ないものになった。

だから心配だった。

だから怖くて怖くて、いつかルルーシュが元に戻ったらと…

お前等家族で無いと言われたら…と

怯えた。


不安定な日常

いつも不安で怯える生活

ルルーシュが自分に向ける笑顔が少し変わった

気付かなかった訳では無い

僕はただ見ない振りをして、貴方の側に居る

騙される振りをするなら僕はそれに合わせる。
任務なんてもうどうでもいい。

何時かはバレてしまう

ゆらゆら揺れる綱の上

細い線の終わり


僕等は辿り着くことは無い


必死に綱でバランスをとろうとしても



綱はいつか切れてしまうから



いっそ進まずに綱を掴んで、貴方の腕に縛りつけ、僕たちだけの世界にしてしまいたい



貴方を放したくない






後書き

すいません
勢いで書いちゃうから文章が変なんです。
書き直したりするかもです。
まあロロとルルーシュの不安定な日常みたいなのを書きたかったんです。
ルルーシュがゼロになっても、任務無視して自分の欲に走っちゃったロロ。
でもいつかバレてしまうと怯えてまっす。
ルルーシュは頑張ってロロや他の監視から目を欺けようとしてます。
そんな二人の生活を綱渡りで表現しようとしました。
文章纏まってねぇ〜


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あきゅろす。
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