色々小説
たった一人の剣
若干スザク←C.C
でルルC.C
R2でナナが敵宣言した後
「僕はルルーシュの剣だ、彼の敵も彼の弱さも僕が排除する」
お前は
「だから君はルルーシュの盾になってくれ」
何時も一人で立ってる。
「勝手だな」
私の言葉に、少しだけ優しく
「君はルルーシュの共犯者なんだろう?」
そう諭されて
私はもう、背を向け歩いて行くスザクに何も言え無かった。
「共犯者…か」
扉の向こうで、今までの生きて来た意味に拒絶され、悲しみ苦しんでいるだろうルルーシュに私は溜め息をついた。
部屋に入り、明らかに落ち込んだ様子のルルーシュの背にもたれる。
この感覚は、ルルーシュがユーフェミアを殺してしまった時と似ていた。
あの時も、ルルーシュは深く悲しんで、それでも前へと顔を上げた。
それは愛しい妹の「優しい世界」を作る為。
でも今度は…
「俺達は進むしか無いんだ。
何万人もの死んでいった犠牲の為にも…」
ふいにまるで自分に言い聞かせるようなルルーシュの弱々しい声にそうだなと同意し、指を絡ませた。
そうして浮かんだのは、先程別れたスザクの背中。
それは、幾つものものを背負った背中だった。
あんなに大切にしていたナナリーに否定されて、辛くない筈がない。
でもスザクは、誰に縋るでも、慰めてもらうことも無く、一人で立っていた。
あの時、私はスザクが心配で声を掛けた。
なのにスザクは、私から距離を置いた。
迷い無い瞳で、自分はルルーシュの剣だと言ったスザクは、私に心配させる隙を与えなかった。
お前はただルルーシュを守れと言って来た。
スザク…
お前はたった一人、悲しみを押し殺して、他人のことばかり
共犯者なんだろう?
そう何処か優しい声は私の胸を締め付けた。
お前が言うなら私はルルーシュの盾になる。
私はルルーシュを一人にはしない。
でも、それでも
スザク
お前を心配するくらい、したっていいだろう?
「………勝手なのは私だな」
ルルーシュを、スザクを苦しめた原凶でもあるのは私なのだ。
それなのに、心配しかしてやれない。
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