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色々小説
願いは君の笑顔


R2でナイトオブ7×6

どっちかと言うとシックスが攻め気味

友情でもいい


あの笑顔が、もう一度見られるなら


僕はなんだってする


彼女の代わりに死んだっていいんだ。


ねえ、お願いです。
僕から、彼女を奪わないで。


お願い…




「スザク」

「ん…
うわあっ?!
ア、アーニャどうしたの?」

眠っていたスザクの目の前に、アーニャが乗っかり顔を覗いていた。

「記録」

パシャリとごく間近でシャッター音がしてスザクは思わず目を閉じた。

「ち、近すぎだよアーニャ」

「うなされてたから」

「え?」

スザクがアーニャの下でキョトンと目を見開き首を傾げた。

それに対しアーニャは何時もの様に表情無く繰り返した。

「スザク寝ながらうなされてたよ。
悪夢?」

アーニャの言葉にスザクは苦笑いをした。

その笑顔はとても悲しそうだった。

「悪夢って言うか…」

スザクの中で悪夢とは思いたく無かった。

どんな夢であっても、ユフィに関する夢なら、それは悪夢では無いと思いたいから。


「叶わない願いを、祈る夢だったよ」

スザクの目はアーニャに向けられながら何処か遠くを見つめていた。

アーニャは無表情な顔を少し歪ませた。


「スザク」

「ん?」

「………」


自分を呼び掛けて置いて、何も言わないアーニャにスザクは若干困った顔をする。

アーニャはそんなスザクをしばし見つめ…


「えっ?!」

アーニャはスザクをそっと抱き締めた。

「ア、ア、アーニャ?
どうしたの?」

スザクは驚いて顔を赤くしながら、逃れる様にアーニャの腕を解こうとした。
だが、それに負けじとアーニャがギュッとスザクに抱き着く。


「アーニャ離して」

「嫌、スザクはもっと言う」

アーニャの断片的な言葉にスザクは尚もアーニャの腕を解こうとする。


「私は、貴方の仲間だと思ってる」

その言葉にスザクは動くのを止めた。

「アー…ニャ?」

「スザクは、私やついでにジノもちゃんと仲間だと思ってる?
私たちが、貴方を大切に思っていることを理解してる?」

「…………」

珍しくよく喋るアーニャに今度はスザクが静かになってしまう。

「スザクが辛そうにしてれば私も辛い。
記録にはスザクの笑顔が欲しい」

アーニャがスザクの背中を優しく撫でた。


「私の願いは…
スザク、貴方の笑顔
幸せなスザクを記録したい。

だから…

ねえスザク、私の願いは叶う?」


アーニャがフワリと微笑んだ。

スザクは初めて見るアーニャの優しい笑顔に、息を飲んだ。

そして、泣きそうな顔で微笑んだ。


「…ありがとう。
アーニャ」

スザクもそっとアーニャの背に腕を回した。


「一人じゃない。
辛いなら、抱き締めて上げる。
それは罪じゃない。
人は、一人では生きて行けないから」

「っ、うん…
俺…には、君たちが居る」

「そう、スザクは頑張ってる。
頑張ってるスザクを私は見捨てない。
私はスザクが好き。
寄り掛かって…いいのよ…」



今はまだ、本当に幸せな笑顔は難しいかも知れない


でも、何時か

スザクの幸せそうな笑顔で記録を一杯にしたい。


誰かに寄り掛かって生きることを知らなかった不器用なスザクの私は支えになって上げたい。


一杯記録が溜まったらジノに真っ先に自慢する。


同じ髪色をしたお姫様に負けない様、私は彼のナイトになってあげるから。


だから、ね?

笑ってスザク




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あきゅろす。
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