歪みのリボーン
始業式
AM8:45
ほとんどの生徒が体育館に集まり、生徒会の呼び掛けに応え、形のいい列を作っている。
ステージや照明などがある場所では、放送委員が忙しなく働いている。
「白蘭さん、僕ら以外まだ第三校舎の生徒がほとんど来てません」
正一が溜め息をついて白蘭に報告する。
生徒会メンバーは、今年から第三校舎の監理者で、第三校舎唯一まともな生徒である。
「んー来ないんじゃない?
綱吉くんどうするー?
捜しに行く?」
白蘭は正一と違って、へらりと笑いながら綱吉に聞く。
「いいよ、来ないなら来ない方が平和で。
生徒会のみんな、纏めてくれてありがとね、もう下がっていいよ」
少し疲れた顔でそう言う綱吉に、正一はまた溜め息をついた。
始業式が始まり、なんやかんやで話しが続き、新任教師の紹介になった。
「お前等〜起きてるか〜?
次は新任教師の紹介だ。
女子の喜ぶ若い男の先生だぞ〜」
ガンマの話しに女子生徒が喜び、男子が肩を落とした。
だが、現れた教師は男子からも歓声を受けた。
「始めまして、拙者バジルと申します。
古文教師として頑張らせて頂きます!!」
ステージの上で45°頭を下げて挨拶した教師は、華奢で背は小さく、幼く中性的な顔立ちだった。
「あ、あれですよ。
僕が見たの」
リッピは隣に並んでいる正一に言う。
「確かに幼い…」
そして…
「「可愛いっっ」」
体育館に生徒たちの声が響いた。
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