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short novel
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プロポーズ大作戦(赤黄)



僕は今日久々に修業から帰ってきたレッドさんと一緒にのんびりとトキワの森で昼寝を楽しんでいました。すると、レッドさんが突然、僕の手を引いて何処かに連れて行こうとします。

「あの、レッドさん一体どこにいくんですか?」
「秘密。いけば、きっとわかるよ」

僕は少しだけ、その目的地にたどり着いて欲しくないなって思ってしまいました。なぜなら、その...レッドさんと手を繋いで歩くのが恥ずかしいけど、すごく嬉しかったからです。

「着いたよ」

そこは、なんの変哲もない森の中の草むら。なんで、レッドさんが僕をここに連れてきたのかわからない。

「あの...普通の草むらですよね、レッドさん」
「なんだよ、イエロー。やっぱ忘れちゃったのか。ここはオレたちがはじめて出会った場所だよ?」
「えっ!?嘘」
「そう思うなら、ラッちゃんに聞いてみなよ。間違いないから」

僕は言われるがまま、モンスターボールの中のラッちゃんに、テレパシーでそうなのか聞きました。すると、「そうだよ」と返事が返ってきました。

「見つけるの苦労したよ。本当になんも変哲もない場所だったからさ。それに、今日じゃないと意味なかったし」

レッドさんの言っていることがよくわからない。

「あの...よくわからないんですが...」
「今日は、実はオレとイエローが、はじめてあった日でもあるんだ」
「そうなんですか!」
「そうだよ」

なんだか、レッドさんの顔が赤い。つられて僕まで赤くなっていく。

「あの...「イエロー、オレあんまりこう言うの得意じゃないんだけど、最後まで聞いて欲しいんだ」

すごく真剣な表情をした、レッドさんが目の前で僕の手を優しく握っていました。僕はその赤い瞳の魔力みたいなものに捕われて、目が離せなくなります。

「オレ、イエローのこと、好きだって気づいたんだ。ここで会ったときはまだ8才くらいだったんだよな?それなのに、オレを覚えていてくれて、ピンチの時に助けにきてくれた。オレはそれを絶対に忘れない。今だってそうだ。疲れたオレを癒してくれる。だから、イエロー、一緒に暮らさないか?ピカ達もきっと喜んでくれるし、それになにより、オレがそうしたいから」

僕は目尻に涙がたまっていくのがわかりました。眩しすぎるくらいに、笑いかけてくれているレッドさん。顔は赤いけど、すごく、すごく...かっこいい。でも、僕はなぜだかわからないけれど、不安になりました。たぶん、自信がないからだと思う。それを言葉にして、レッドさんに伝えます。

「...僕なんかで、いいんですか...僕はその...」
「イエロー、そんなこと言うなよ。オレは、君以外の子なんて、もう目にはいらないんだからさ」
「でも...」

「イエロー」

俯いていた僕の頬に、レッドさんが手をおいて上に向かせます。レッドさんの顔しか僕に見せないように。目が逸らせません。

「オレは、イエローしかもう見えないんだ。この目が嘘をいっているように見えるか?イエロー」

これに、僕は落ちました。

☆☆☆☆☆

プロポーズ大作戦(緑青)



「最近、あたしたちよく一緒にいるわよね、グリーン」
「...お前がオレのジムに、毎日のように押しかけてくるからだろう...」

まったく、グリーンってば女心をわかってないわ。好きな人といつも一緒にいたいって気持ちをわかってない!それじゃなくなってモテる人なのに...自分の容姿に自信がないわけじゃないけど、不安になるわ...

「...そんなに嫌なら追い返せばいいじゃない...グリーンの馬鹿。あたし帰る」

すると、なぜかグリーンは驚いた表情をして、帰ろうとしたあたしの腕を掴んで離さない。

「ちょ!何よ!一緒にいたくないんでしょ?あたし帰るっていったじゃない!」

声を荒げて、そう言ってしまったあたし。なんだか惨めな気持ちになっていく。本当、馬鹿みたい、泣きそうよ。

「嫌とはいってないだろう。それに、オレの隣にいていい女はお前だけだ、ブルー」

なんでグリーンは、こういう大切なことサラッと言っちゃうのよ!あたしの心臓に悪すぎるわ!

☆☆☆☆☆

プロポーズ大作戦(金晶)



「何よ、ゴールド。わたしに何かいいたいことでもあるの?」

わたしの目の前には、なんだか怒ったような、拗ねたような顔をしたゴールド。わたしの手を引いてずんずんと何処かに向かう。

「わたし、仕事中だったのよ!手を離してよ」

離してって言ってるのに、力が込められる。ちょっと痛いわって言おうとした瞬間だった。いつもは不真面目な顔ばっかりしているゴールドがそれと正反対の顔をしていることに、目を奪われる。

「クリス、オレ、お前にいいたいことがあるんだ」
「な、何よ」
「...」

ちょっと、なんでそこで黙るのよ!今日のゴールド、意味がわからないわ。

「ちょっと、ゴールド」
「クリス!お前は黙ってオレについてくればいいんだよ!仕事なんかしないでさ。男のオレも少しは立てろよ」

顔がすごく赤い。わたしもつられて真っ赤になる。二人して真っ赤っか。

「な!ゴールド!それって...」

ゴールドはポケットから、ガサゴソと小さい箱を取り出した。蓋を乱暴にあけて、中身をとりだし、それをわたしの左手の薬指にはめる。キラリとそれが光り、彼がしたことが何かをわたしに強く、訴える。

「ゴールド...」
「クリス、オレ、お前だけだからな!いつも見てたのも、これから見るのも!」

ぶっきらぼうに、そうゴールドはいった。わたしはもう嬉しくて、嬉しくてしょうがなくて、泣き出してしまったわ。ゴールドらしい、このプロポーズの仕方に。

☆☆☆☆☆

プロポーズ大作戦(紅藍)



「なにするったい」
「へ、なにって君の体の寸法をはかってるだけだけど?」
「それで、なんでお尻を撫でてると」
「だって撫でてっていってたから」

くあぁあぁ!なんね、ルビーの変態!なんでも自分の都合のいいようにとるったい!それにいつのまにか、背中からあたしの腰に手をまわして、抱き寄せてるし!しかも、なんか胸とか、変な所に触ろうとするし。

「ルビー、あんたそれ以上触り続けたら、明日の朝日は拝めな「いいじゃない、好きな子には触りたいんだよ」

好きな...子!な、な、あたしは顔が沸騰していくのがわかった。ルビーは反対に涼しげな顔。なんでこんなに違うと。しかもずっと撫でられてたせいで、なんだか妙な気持ちになっていく。あたしを後ろから抱きしめたまま、ベッドに腰掛けて、ルビーが色っぽい声で囁く。

「君に似合う色はボクだけなんだから、ちょっと黙って、ボクと君の色を混ぜてみようよ。きっといい色になると思うんだ」

あたしはそうして、満面の笑みを浮かべたルビーに、押し倒された。体の寸法をはかるなんて、真っ赤な嘘。これが目的。

「あ、君がボクのお嫁さんになるのはもう決まってるから心配しなくていいよ」




...順番逆ったい!







あとがき

長い間ほったらかしだった拍手をこっちに移動しました。

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あきゅろす。
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