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short novel
♪小さな恋のメロディー
幼稚園パロです。とりあえずかなり趣味に走りました←




















ボク絶対に先生とけっこんする!




ここは私立ポケモン幼稚園。将来有望な子供達が通っているところです。そんな中、元気で明るく、園児達皆に優しく接することのできるサファイアは人気のある先生で、みんなからとても好かれていました。

「サファイアせんせーい!砂のおやまできたー」

やんちゃなレッドが目をキラキラさせながら、サファイア先生に言いました。手は泥だらけで、額には汗が滲んでいます。

「よくできたったい!次はトンネルを掘って開通させると!」

サファイア先生も泥だらけになりつつ、砂山の完成を園児達と一緒になって喜びます。

「...ふん、レッド!先に開通させるのはオレだ!」

「なに!グリーンには負けない!」

この幼稚園きってのライバル同士、レッドとグリーンは互いに、先に穴を空けるべく、スコップをもって砂山に突進していきました。サファイア先生も太陽のように眩しく笑って、よーいドンとスタートの合図をします。

そんな先生に想いを寄せる園児が一人いました。白い帽子に真っ赤なまるで宝石の紅玉のような瞳をした、ルビーという名前の可愛い男の子です。彼は女の子のように絵を描いたり、編物のお手伝いをしたりと、男の子なのですが、中で遊ぶことの方が好きでした。つまり外で遊んで汚れるのが大嫌いなのです。だから彼は部屋の中からサファイア先生をじぃっと見ていました。そして、こう言い放ちました。

「ボク、絶対にサファイア先生をお嫁さんにするんだ!」

次の日から彼の小さなラブラブアタックが開始されたのでした。



*****



「ルビー、なあに?それ家?」

今はおえかきの時間。額に翡翠の宝石をつけた、ルビーの友達、エメラルドが彼の絵を見ていいました。

「先生とボクが将来けっこんしたときに、住む家なんだ」

誇らしげにルビーは、赤いクレヨンを掲げて白い紙に家を描き続けています。それをまじまじと覗きこむエメラルド、ミツル&シンオウ地方出身のダイヤ、パール、そしてプラチナ。

「サファイア先生とー?」

のんびり屋のダイヤがそう尋ねました。お菓子が常に必要な彼の手にはポテチの袋が握られています。

「他に誰がいるのさ?サファイア先生はボクにとってとても素敵な人なんだから!」

当たり前だろといった顔でルビーは5人に笑顔を向けました。

「...私はルビーさんがサファイア先生と結婚できるとは思いません...そんなことできるわけがありません」

プラチナが悲しそうに、でもはっきりといいました。この幼稚園のなかでは唯一の女の子なのです。だから他の皆よりちょっとだけ大人でした。

「それに、ルビーさんが成人した時にはサファイア先生はもう誰かと結婚されていると思います。貴方がおっしゃる通り、サファイア先生は素敵な方ですから」

「そんなことない!ボクが絶対にサファイア先生とけっこんするんだ」

「ルビー、お嬢さんの言う通りかもしれないよー」

「パールは黙ってて!ボクは先生と約束したんだから!」

「ルビーさん、嘘をつくのはいけないことです。もし信じて頂きたいのなら証拠を。指輪は?エンゲージリングがないと、誰にも信じては貰えません」

ぴしゃりとプラチナが言い切りました。

「うっ」

嘘というのは本当でした。ルビーの恋は片思いなのですから。彼はは帽子を少し下げて、顔を隠し、うっうっと泣き出してしまいました。

「ひっく...ひっく、えっぐ...」

「どうしたと?皆、ルビーによってたかって、ケンカはいけないったい!」

心配そうな顔をしてサファイア先生がやってきました。園児達と同じ目線になるよう、膝を折りルビーの顔を覗き込みます。

「ボク、そのちゃんとはわからなかったけど、でもプラチナさんがルビーを泣かせちゃったみたいなんです...」

ラルトスの縫いぐるみを抱えていたミツルは少しオドオドとしながら、先生に報告します。

「オレもみていた!ケッコンがどうとか」

いつも頭にゴーグルをして、ビリヤードに使うキューを幼稚園の黄色い鞄にいれて持ってくる、ゴールドが近づいてきてそう言いました。

「...あとサファイア先生がどうとかとも言ってました」

赤髪の、いつもクールなシルバーも聞いていたみたいで、先生に知らせます。

「私はただお話しただけなのに...うっ...えぇーん」

園児達に自分が悪いと言われ、それでもなんとか涙を堪えていたプラチナも、とうとう泣き出してしまいました。幼稚園の白い部屋に2人の園児の泣き声がこだまします。なんとなく何があったのか理解したサファイア先生は2人を落ち着かせるために頭を撫でつつ、優しく言いました。

「はい、プラチナちゃん!女の子は笑顔が1番ったい。だから泣くんじゃなか。ルビー君も早く泣き止むったい。男の子は沢山の人前でそうやって泣くんじゃなか!強くなくっちゃ!ね、だから2人とも仲直りするったい」

サファイア先生がそう言うと、2人は顔を見合わせ、そしておずおずと手を出し、互いに握手をして仲直りしました。

これにて一件落着です。



*****



帰りのバスの時間、ルビーはサファイア先生にさっき描いていた絵をあげました。白い紙には赤い屋根のお家と色とりどりの花が沢山描いてあって、真ん中に手を繋いだ大人になったルビーとサファイア先生が笑顔でそこにいました。

「ボクはサファイア先生が大好き!先生をボクのお嫁さんにするのが夢なんだ。きっと先生に似合うウエディングドレスを作ってみせる!だから...将来、ボクが大人になったらボクとけっこんして下さい!」

顔を夕日よりも真っ赤にしてルビーはプロポーズしました。サファイア先生は笑って、ありがとうとその絵を受け取り、こう言いました。

「本当に嬉しいと、ありがとう。もしルビー君が大人になっても、それでもあたしを好きでいてくれたなら、そのプロポーズ受けるったい!」

サファイア先生はしゃがんでルビーの手を握ってあげました。するとルビーはニヤリッと笑って、なんと彼女のおでこに"ちゅ"とキスをしたのでした。

「じゃあ、これくらいなら大丈夫だよね、サファイア?」

「ななな...ルビー君!大人をからかうんじゃなか!」

この2人が将来本当に結ばれることはないかもしれないけれど、この時ばかりはまるで、長年連れ添った仲睦まじい夫婦のように影が並んでそこにありました。







全く、子供って驚きの塊ったい!なんだかドキドキしたと
















あとがき


完璧に私の趣味に走りました。ええ、ちっちゃい子は大好きです。ちなみに他の女性陣も先生になります。あれだ、それぞれ男の子ズは対応した先生が好きだったり。

これ、今度の拍手のネタにするかなぁ...あれ少し飽きてきたし。

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